2020年11月20日金曜日

地元紙文化欄「生きて」から

 地元紙文化欄「生きて」の掲載が今日で終わった。宇宙物理学者であり僧侶でもある観山正見氏のインタビューにもとづく15回の記事である。以前にもこの人のことを取り上げた。一昨日の記事に面白い掲載がある。記者が観山氏に問うている。

★権力とはどういう力か――。「権」の字には「仮に」という意味があり、権力とは「仮の力」だというのです。では対義語は何か。それは「実力」です。権力を持つと自分が偉くなったように思うかもしれませんが、それはあくまで仮の力であり、必要なのは実力なのだと。

 2006年、観山氏は国立天文台長になった。そのとき「台長という仮の力を借りて決断や指示を下すわけだが、そこに実力が伴っていないと組織は揺らいでしまう。確かな力で相手を説得し、理解してもらう権力者にならなければいけないと教えてもらいました」と話している。

 権力として使われる言葉に「権力を笠に着る」がある。ネットで調べるとこれは「権勢のあるものをたのんで威張る」という意味らしく自分を守るものというたとえで使われているようだ。これはやはり「借りの力」で実力ではない。

 最終回の今朝の記事にもいいことが書いてある。

★人間という存在は宇宙のほんの一部にすぎず、大きな自然の力によって生かされている。自我に執着せず自然の流れに身を委ねることができたら、心穏やかに過ごせるでしょう。

 その答えとして「私たちは小さいけれどとても貴重な存在です。下を向くと気持ちが内向きになるばかり。ときどき星空を眺めましょう。星空の向こうに大宇宙があります。私たちは宇宙の始まりとつながっていると想像してみてください。悩みや苦しみを少しだけ横に置くことができるかもしれません」と。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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