2020年2月29日土曜日

『迷いながら生きていく』

 新型肺炎騒動で広島市の公の施設は当分の間、閉鎖される。昨日、図書館のHPを見ると画面がピンクだ。なんと図書館は閉鎖とまではならなくても、ほぼ閉鎖状態となる、注意喚起のピンクだった。予約の本の貸し借りはされても、閲覧はダメとある。図書館の本は家で借りて読んでいる。今、読んでいる『空海の風景 上』ももうすぐ読み終える。読む本がないと活字に飢えそうだ。

 予約すれば本が借りられる。すぐにネットで2冊予約した。予約は以前から20冊している。追加で2冊予約するが、それにはこれまでの予約2冊を取り消さねばならない。仕方なく2冊取り消して新たに貸し出し中でない司馬作品を予約する。

 小・中・高校が休みになれば図書館に人が集まるかもしれない。それを見越してか図書館も美術館も……とあらゆる公共施設が使えない。家でじっとせよ、と言われても、これも困ったことだ。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

 以下は先日読んだ『迷いながら生きていく』(五木寛之 PHP研究所、2019年)から。

 このなかの次の文(☆)に、なるほど、と思ってしまった。50代半ばで仕事をリタイアし、70代に差し掛かった。この時期が人生の収穫期!?言われてみればそうかもしれない。収穫期かどうかは怪しいが、自分としても会社リタイア後から今の時期が一番充実している。といいながら、その前半は充実感を通り越して忙しく過ごし、その後半から今まではやりたいことができる状況にある。だから、そういえるのかもしれない。どういっても健康であり、自由があり、経済的にも何とか年金で生活できることはありがたい。このうちのどれか1つでも欠けると充実感はあり得ないかもしれない。

☆五十代後半から七十代後半と考えていいでしょう。私はこの「白秋期」こそ、人生の収穫期(ハーベストタイム」、最大の黄金時代だと考えています」

★中国には、人の一生を自然の移り変わりになぞらえ、「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」と、季節で区分する考え方があります。……そして「白秋」はシフトダウンし、社会における役割や生々しい生存競争の世界から一歩引いて、澄み切った秋空のように、静かで自由な境地に暮らす季節です。人生百年にあてはめると、五十代後半から七十代後半と考えていいでしょう。私はこの「白秋期」こそ、人生の収穫期(ハーベストタイム」、最大の黄金時代だと考えています。18-19p

★「運命」は、他者への共感や切ることのできないつながりを与えてくれる。そして「宿命」は、「ひとり生きる」ことの意味を与えてくれるのです。73p

★そもそも、人はみな「孤独」です。ひとりで生まれてきて、ひとりで死んでいく存在です。それなのに、孤独であることを否定してしまうというのは、自らの首を絞めることになるだけではないかと思うのです。96p

★私が言いたかった「孤独のすすめ」とは、ひとりぽつねんと自己を見つめていることではありません。他者の中に在りながらも、自分を見出すということ。「和して同ぜず」という言葉のとおり、みんなと調和しつつ、個を失わないということだったのです。99p

★近現代史を知れば知るほど、日本や日本人というのはどうなんだと絶望してしまうようなことも多いのです。満州事変以降の戦争の歴史を見ても、呆れてしまうようなことは山のようにあります。私自身、唾棄するような場面を見てきただけに、近代史を知るにつれ、日本人としての自信を失いかけるのです。しかし、目を覆いたくなるような事実を知ると同時に、もう一つの知識として、ある無名の日本人が成し遂げた善行を知る、あるいは、自分自身が体験した人間への信頼感を思い出すことで、態勢を立て直して生き抜くことができるように思います。……「歴史を知る」――多くの人の生き様や様々な考えや場面を知ると、自分の中に幾重にも層が形成されていくのかもしれません。すると、自分でもよくわからないようなタイミングで、その層の中にある思いもよらないものが、特効薬になってくれることがあるのではないかと思います。193-194p

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