県立美術館で開催中の彫金家清水南山展を見に行く。その前に知り合いの水彩展を見る。会場に着くと多くの人が作品の批評を聞いている。プロでなくアマの作品展。ましてや知っている人はそのうちの一人。聞くほどでもないと思った。だが、後で聞くと批評家は県内有数の水彩画家らしい。絵の批評の半分は終わっている。後半部分を出品者に紛れて批評を聞く。
習っているのは日本画。水彩画の批評を聞くと合点がいかない箇所がある。批評する人はしきりにはっきりと描かずぼかし加減を褒める。そのため、水彩画は見た目の丁寧さに欠けるのだろうか。これもよくわからない。ともあれ、県立美術館に行く前に水彩画展を見る。
さて清水南山。この人についてはまったく知らずにいた。彫金家の割にはご本人は今の藝大に進む際、日本画を学びたかったようだ。だが、絵では無理、と思ったらしく彫金を目指す。彫金については見ていてもまったく要領を得ず、同じく展示されている南山の水墨画の掛け軸などを見て歩く。水墨画は日本画のジャンルに相応しく興味を持って見る。
彫金家として大成するまでにはいろいろと試行錯誤している。時に恵まれた役職から離れて一人四国お遍路の旅に出る。病弱な身がそうさせるのか。偉くなる人のその過程にも関心が湧く。特別展を見終えると常設展へ移動する。いつもは見ない常設展。作品が所蔵替えされていた。金島桂華の「冬瓜」、船田玉樹の「すすきの原の秋」が気に入る。他のジャンルの作品も多数展示してある。幸い日本画も色々と展示があった。時には常設展を見るのもいい。金島の作品を見に華鴒大塚美術館へも行きたいし…。見終えると美術館内のカフェに入る。午後のカフェ。外は縮景園。もう少しすると梅がほころび始める。次の機会は縮景園に立ち寄ろう!
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