2011年6月25日土曜日

あつ~い講義

昨日と今日は本当に暑い!昨夜は窓をあけ扇風機をかけても暑くて眠れず、エアコンの出番となった。

7年間もアサちゃんに合わせた生活をしていたためかこの暑さは我慢できない。まだ6月というのにこれから先どうなるんだろう。

天気予報は曇りのマークなのに全く当てにならず、今朝も朝からかんかん照りの暑さだ。その暑さの中、地元紙を読んでいると「シンポジウムのご案内」で立花隆の講演会の記事が目に入った。

立花隆…と思うとすぐに友人に知らせるTELをした。

友人とは10数年前に下関で開催されたシベリアで抑留された画家の香月泰男の講演会で知り合った人である。共に広島から下関までわざわざ講演を聞きに行っている。帰りの新幹線で同じ講演会の封筒を持っていたので話が弾み知り合った。

その人は広島市よりも東に位置する東広島市に住んでいる陶芸家である。毎年正月すぎには、市内のそごうデパート画廊で個展を開く。ここ数年は忙しくて出かけられず会っていない。

今朝の久しぶりのTELで「シンポジウム」の応募方法を知らせると「会おう!」ということになり明日彼女の〇〇工房で会うことにした。これまでも2度ほどその工房に遊びに行っている。

下関に出かけた当時の立花隆は飛ぶ鳥を落とす勢いがあった。ところが最近の立花は週刊誌のネタになっている。何事もいいことばかりは続かないということか。

ともあれ葉書かネットで応募できるのでネットで応募した。

それを終えると広島修道大学に出かけた。先日から受講しているチベットの最終講義である。今日は「チベット仏教が日本人に教えること」というテーマだ。

まだまだ若い先生は最初に見たときからチベット人を思わせる風貌である。やはり今日もそうであった。とにかく熱心に話される。

今日のテーマに沿えばダライ・ラマの偉大さは仏教のなかでも日本に入っていない学派の思想を伝えたことに意義があるという。

先生もそれを知りたいと思ってチベット仏教を学んでいるという。

特にインドのサンスクリット語のテキストは消滅し、今でも残存している『欽定和訳』を通してサンスクリット語を通してチベット語訳を学ぶ必要があるという。

ところが英語でもシェイクスピアを学ばずして英語検定のみ重視する傾向を訝しがる。これと同じようにチベット語もチベット仏教を学ばずしてチベット語を学ぶのは…とまた訝しがる。

卒業された稲のつく東京の大学のチベットに関する先生でさえもチベット語を話さないと嘆いておられた。

チベット語が廃れてはいけないと思い先生は辞書編纂プロジェクトに参加して学んでいるという。先達として多田等閑、現在のプロジェクトのチベット語の先生は中沢新一だという。

チベットにあこがれた昔、多田等閑や大谷探検隊の本をよく読んだ。また中沢新一は社会人大学生の頃、学内の講演で来広され話を聞いたことがある。この人の話は本当に面白かった。特に当時網野善彦の著作のゼミを受けていたので興味もあった。中沢の叔父が網野だとか。

今日の先生は先生自身もチベット仏教を信じる人のように見られるが、実際はそうではなくチベット語を継承していきたいという気持ちだけだという。それは先生の言葉から如実にあらわれていると思った。

そして大学まで来てチベット講座に参加した我々を「理想主義者」か「変わり者」だという。ここで皆どっと笑いが出て場が一段と盛り上がった。それもそのはず今日の講座受講生は20人のうち8名に減っていたのだから変人かもしれない。

これは紛れもなく的を射た先生の発言だ。我自身本当にそう思う。

ダライ・ラマは今秋10月29日から4日間、高野山にくるという。「是非とも会いに行ってください」と懇願される。そして広島の龍蔵院へもぜひとも来るようにと。龍蔵院は日本で唯一のチベット仏教のお寺だとか。もとは高野山の寺だったがそれを借り受けて3人のチベット僧が守っているという。

明日は龍蔵院でチベット僧の話があるという。何人かは行くようだった。明日は陶芸家の友人に会うので残念ながら参加できない。先生はチベットを知ろうと思ったらまず話から…と。話し合うとは何事もそうだけど…。

チベットへは20年位前に旅行した。ラサに到着した日から2日間、全くどうすることもできなくなった。枕のような酸素ボンベを吸っていた。チベットの医院へも連れて行かれた。そのときはただ「注射はするな!」とだけ心に決めていた。針からの感染が非常に怖かった。それもなく枕みたいなボンベのホースを口にくわえて高山病に耐えた。3日目のツエダンからは高山病に慣れツアーに舞い戻った。

そのとき買って帰ったマニ石は今も大事にしまっている。ここまでチベットについて書いているとまた辺境の国に行きたくなる。もうこれはまぎれもなく先生のいわれるとおり「変わり者」に間違いない!?それとも理想主義者か。まあ何でもいいけれど、楽しければ…。

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