2023年4月28日金曜日

 新緑萌える尾道へ行く

 前日までのお天気が一変した昨日、陽気に誘われて尾道へ出かける。前回の尾道は日本画教室から貸し切りバスを貸切って出かけた万葉集にちなんだ画家の作品展だった。今回は日本画家平松礼二展で場所は尾道市立美術館。この美術館は千光寺公園内にある。千光寺公園は以前、母と出かけた。その時はロープウエイで千光寺山山頂駅まで乗った。しかし、ここから千光寺までは歩いて下らねばならない。それよりも千光寺公園までのバス便があるはず、と思って調べると午前に1便あった。このバスは尾道駅11時40分発で15分くらい乗車すると千光寺公園に着く。着いたすぐ先に美術館がある。

 (自宅最寄りJR駅を9時前に乗車して……)、との予定だった。ところが駅に着くと貨物列車が最寄り駅を通過する際、異常な音に気づく。そのため列車は大幅な遅れだ。20数分後、遅れた列車が到着。しかしこの列車は糸崎まで行かず白市行。(何でもいいからとにかく列車に乗ろう)、と乗ったのはいいが乗り換えの糸崎駅までは乗車できない。仕方なく寺家駅で糸崎行きを待つ。これも遅れること20数分。朝から列車の遅れで大変だったが何とか尾道駅に到着。

 久しぶりの尾道駅は駅舎も新たになりその周辺も様変わりしていた。まずは観光案内所で千光寺公園行きのバスを確認する。5番乗り場だ。その時間まで40分ある。まだ11時前というのに朝から列車の遅れでバタバタしたのでお腹もすいてくる。まずは尾道駅そばにある尾道ラーメン「せと」でラーメンを食べる。表に「昼呑みできます」の看板がある。(どうかな)、と思ったが勇気を出して暖簾をくぐると感じのいいお店で旅行者も数人いた。久しぶりに食べるラーメンは美味。

 5番乗り場でバスを待つ。初夏を思わせる陽気で見上げた先に千光寺山が見える。バスを待つ人と話すと駅前までバスに乗って出て買い物を済ませてまたバスで帰るという。ベンチに新たな人が座った。話した人の知り合いらしく同じバスで千光寺山へ行くという。なんと御年90歳。

 千光寺公園バス停で降りると90歳の人も降車された。バス停から美術館まで歩きだすと辺り一面鮮やかなツツジが咲いている。90歳の人はこのツツジを見るのが目的らしくここでお互いわかれる。美術館までの道は山一面が新緑に萌えている。これほど美しい光景が見られるとは想像していなかったのでしばし見とれてしまう。

美術館へ向かう道から眺める
 尾道市立美術館の特別展である日本画家の平松礼二展。絵を見ていると点描写の絵がある。日本画にしては鮮やかな色彩の絵もある。今、点描写に凝っているので見とれて絵を見る。展示室の最後の部屋はまさに絶景ビューポイントで絵のような世界が広がっていた。
美術館のカフェ 猫のまち尾道らしくティースプーンもカフェの絵が……

 絵を見た後は美術館内にあるカフェに入る。館内のカフェはツアーだと時間もなくて入ることができない。その点、一人だとゆっくりできる。マドレーヌと珈琲のセットを注文。珈琲のスプーンは猫があしらってある。さすがに猫のまち尾道だ。とはいっても自分自身は猫は嫌いで犬が好き。ともあれ雰囲気のあるカフェでお店の人も感じがよかった。

 美術館を出ると同じ敷地内に小林和作の像がある。尾道と和作は切っても切れない人のようだ。

尾道市立美術館の外観 尾道市名誉市民の小林和作の像がある
 ここからロープウエイにも乗らず歩いて下山する。途中、出会った人に聞くと駐車場に向かう人たちだった。歩いて降りるにはレストラン横の道を、と教わる。どういっても最高に新緑がまぶしい。新緑萌える千光寺山を堪能して石段を下りて千光寺に向かう。坂のまち尾道だけあって平坦な道はほぼない。石段を下る。

新緑萌える千光寺公園

千光寺公園からふもとまで歩いて観光

新緑萌える千光寺公園
 途中にポンポン岩がある。道から岩を眺めていると置いてある鼓をポンポンたたいている人がいる。「音が出る?」、と問うとポンポンしないとか。最近のテレビでお笑いのアインシュタインが千光寺公園を訪れてポンポン岩をたたいていた。やはり音は響かないようだった。(私もやってみよう)、と岩に上がってポンポンたたくがいい音はしない。残念!
ポンポン岩(鼓岩)

千光寺公園から見える尾道市街
 石段をどんどん降りると千光寺に着いた。千光寺境内はお守りなどいろんなところで売っている。若い男女の聖地なのか平日にも関わらず観光客が多い。1つだけストラップの付いたお守りを買った。
千光寺境内
 千光寺へお参り後、石段を下っていると赤ちゃんを抱っこし、乳母車を抱えた家族と出くわす。(石段の道を乳母車を抱えて登る?)と思ったら自然と「頑張れ、頑張れ!」と声をかけた。しばしその家族と話をする。さらに石段を降りると天寧寺に着いた。誰もいない。境内の花に見とれていると人の気配がする。隣の墓地にお参りする人だ。話をすると旦那さんを69歳で7年前に亡くされていた。境内の花はこれから見ごろとなるのだろう。いくつか牡丹が咲いている。
天寧寺の牡丹
 天寧寺まで降りて鉄道線路下の地下道を抜けるとすぐに大通りに出た。千光寺公園から大通りまではずっと石段。先の赤ちゃんを連れた家族は下から千光寺まで石段を歩いて登ったのだろう。それにしても大変だ。大通りの線路沿いの歩道を尾道駅まで歩く。線路沿いの花壇は色とりどりの花が植えてある。どの花もよく手入れされてきれいに咲いていた。
千光寺公園を下って尾道駅までのバス通りに咲く紫蘭
 尾道駅に到着。途中、尾道の商店街に入ると人の気配がない。後で調べると木曜日は商店街の定休日のようだ。人もいないはずである。帰りのJRに乗る時刻までしばしカフェに入る。駅前は定休日もないのかお店は開いており観光客でにぎわっている。

 久しぶりに訪れた尾道。最高のお天気に恵まれてまばゆいばかりの新緑を目にした。さて次はどこへ!?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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