2023年2月5日日曜日

箔を貼る

 2月の日本画教室は箔を貼って遊ぶ。「この作業は何?」と先生に問うと「箔遊び」とか。土曜日は午前と午後の教室がある。午前の生徒さんたちが貼った箔を見せてもらうと全員がまるで申し合わせたような貼り方だ。各自、30㎝くらいの正方形の木製パネルに鳥の子紙を貼る。その上に特殊な糊を刷毛でまんべんなく塗り、箔を貼ってゆく。箔は金など含めて10種類近く用意されている。とても薄い箔はわずかな息でもかかると吹き飛んでしまう。箔ばさみをもって貼りたい箔を丁寧にとり、それを適当にちぎったりして鳥の子紙を貼ったパネルに貼ってゆく。

 日本画を習い始めたころ、箔を貼ったパネルに絵を描いた。その箔はアルミ箔と銀箔で、それ以降、使っていない。家にあるその2種類の箔を持参するとこれを使用してもOKとのこと。先生の用意された金箔やその他の色の箔を用いて共に貼っていく。教室の箔はアルミや銀箔などの白っぽい色がない。そのこともあって我が作品は人とは違った作品になった。先生は午前の生徒さんにはあれこれとアドバイスされたそうだ。そのためか皆さん同じ作品になっている。午後はそれをやめて各自が自分なりに貼るようにと話された。

 出来上がった5人の作品を見ると似た作品がない。ある人は寅が描かれていないのにあたかも襖絵や屏風絵から虎が出てくるように思える作品だし、またある人の絵からはこれまた描かれてもいないのにきらびやかな金の仏像が浮き上がってきそうだ。人から見た自分の絵は平家物語の世界だと言われた。平家物語の世界が今一歩想像できないが、紅葉の時季、赤や黄色に染まった紅葉を見てまるで源氏物語の世界を彷彿することがある。絵を見てそれぞれ自分なりの想像を膨らませるのは楽しい。

 箔を貼った作品は秋の日本画作品展にそのまま出品のようだ。次週はこれに手を加えてもいいようだが個人的には昨日ででき上りにしよう。次週は元の日本画に戻って新たな絵を描く予定でいる。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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