言葉として「お水取り」は知っていても詳しいことはこの番組で知った。752年、東大寺の大仏が開眼されて以来、一度も欠かさず今日までお水取りは続いている。日本は昨年から現在までコロナ禍に見舞われている。その矢先にお水取りをやっていいものか、僧侶たちの議論が続く。お水取りには練行衆といわれる東大寺に関係ある僧侶たちが全国から12人集まる。この僧侶も含めて儀式に関係する人たちは14日間、集団生活をする。そこで問題となるのがコロナ感染対策。もしも1人でも感染すれば1270年の間、一度も絶えなかった行事がその場でアウトになる。
涙交じりの激しい応酬が続く。テレビの取材班も1か月の隔離生活を条件に取材が許された。大仏開眼時、疫病が流行った。それを退治するために修二会が始まる。1270年の間、2度ほど修二会開催の危機があった。が、それを乗り越えてきた。議論の末、今年の修二会は開催されて無事終わった。
見ていて驚いたことは板に体をぶつける五体投地である。右ひざを全身で板にぶつけて「カタン」と音を出す。静寂な世界に大きな音が響き渡る。これを何度も行う。ある練行衆は膝の靭帯が断裂して血がたまり、他の練行衆に代わりを余儀なくされた。
五体投地はチベット仏教で見られるが、修二会のそれはもっと激しさを増す。見ていて練行衆として参加してもすぐに複雑な一連の式次第がわかるのだろうか、と思ったり。何度も練習して本番があるのかもしれない。松明を使う儀式はアジアなどの仏教国でも見ることがある。が、それにしても日本にいながらこれほどの行事があるとは、と恐れ入ってしまった。
コロナ禍が終われば東大寺へ行きたくなった。出かけるといえば昨日は関西のJ〇Bから旅のカタログが届いた。神戸からチャーター機が松本まで飛び、美ヶ原などの観光がある。行きたくなるが、今は我慢の時。また、いつか行ける、と期待して……。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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