穏やかな年末年始、と思っていた。その矢先に起こった大参事は恐怖としか言いようがない。発生から4日目を迎えた。早い救助が望まれるが、天災に対して何も手助けできない弱さがある。
そんな元旦に配達される朝刊はいつもとは違って半端なく分厚い。例年ならば郵便受けに入れず門扉に置いてある。ところが今年にかぎって郵便受けに入っていた。朝、郵便受けの朝刊を出そうとするがなかなか出せない。やっと出せたと思ったら、お昼前に郵便受けを見るとまたも新聞が入っている。お正月早々、新聞取扱店に電話してその旨を話す。係曰く「朝刊を入れたかどうかわからなかったらしい」と。それにしても元日の分厚い朝刊を2度とも郵便受けに入れるとは驚き。
能登半島を襲った大参事。年末ごろからテレビを見ない日が続いていた。年始は、と思ってテレビを見ようとするが大地震発生でテレビどころではない。それでなくても感受性が強く感情移入しやすい。気分を変えるべく本を読む。そしてYOU TUBEを見る。お正月の2日目、民放のBSで 醍醐寺の桜を写し出す。行きたいリストにこの桜を見ることを追加した。YOU TUBEで初めて知った保山耕一の映像を見ると何か気が休まる。奈良に在住とか。それも生駒のようだ。生駒は昨年、司馬遼太郎記念館に出かけた際、訪れている。そして奈良へは来月、一人旅をする予定。この頃はかなり奈良にハマっている。行きたいところリストがどんどん増える。まだまだ元気でいなくてはいけない。
昨夜見たNHKのBSに「まいにち養老先生、ときどき……」がある。養老孟司が出演のテレビで御年86歳になるそうだ。何と28年前からブータンに通っているという。そしてブータンにお寺を寄贈している。寄贈と言っても元々はお寺の建立ではなかったそうだが結果的にお寺が建ったようだ。
養老先生は28年前に初めてブータンに出かけたそうだ。それ以来、ずっとガイドをしてくれた人がコロナ禍のために観光業が成り立たず、オーストラリアへ移り住むという。この話を聞かされた養老先生。しばし考えた末、自身が東大をやめた際の気持ちとガイドの気持ちが同じように思えて前を向くようにと励ます。番組後半でこれからの生き方みたいなことを幼かったころ両親と遊んだ場面を回想して話す。今でも虫取りに夢中になり、全国に虫取りに行く中で「また来ます」と言って別れる。そのため、いつの間にかスケジュールが詰まるという。その辺りのことに思いを巡らせ、またブータンの風景が自分が育った原点と似ているとも話す。
ブータンへは広島アジア大会が開催された1994年頃に出かけている。養老先生が出かけたころと同じようなころだ。映像で見る限り当時とあまりブータンの様子は変わっていない。もしももう一度行く?と問われれば多分、NOというだろう。というのもブータンは高地にあり、軽い高山病を経験している。それが嫌な所以かもしれない。と言いながらも、もう一回行きたい気もある。
大参事で始まった今年のお正月。年末年始、ほぼテレビを見なかったが昨夜見たBSは気持ちを和らげてくれた。もともとドキュメンタリーが好きだ。86歳でブータンへ出かけた話を聞いてまだまだどこへでも行かれる、そう思った。これも元気であればこそだ。そういえば「心身」と書くこの言葉も大昔は「身心」と「心」が下にあったそうだ。「心」が上にある今では。ブータンがそうであるように「心」の安寧だけでは生活が成り立たなくなっている。ブータンのガイドがオーストラリアへ移住したように。近代化が押し寄せるブータン。これまでの農業中心だけでは厳しいものがあるのかもしれない、と養老先生は話す。
何やかやといろんなことから始まった新たな年。気も新たにして……。
ともあれこの一年も元気で楽しく過ごしましょう!
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