2020年10月31日土曜日

行楽日和

 一年のうちで10月から11月いっぱいまでが好天に恵まれる季節のようだ。昨日も行楽日和で家にいてはいけない気がしてくる。先日、三越の眼鏡売り場からくもらない、UVカット、LED対応の眼鏡の案内が届く。体の中で一番よくないのが視力。眼鏡をかけてもあまりその効果はない。が、それでも気休め程度に眼鏡をかけている。三越の催し物を見ると画廊で藁谷実の日本画展をやっている。また広島城界隈では大菊花展もある。街に出よう、と気持ちも浮足立って朝早くから家を出る。

 まずは三越へ。眼鏡売り場に着くと係がこれまでとはがらりと変わっている。以前は全員男性だった。ところが今回は全員女性で年齢構成も若い。メガネの案内状にパック料金が書いてあってもそれは自分の目には通用しない。そのためおのずと価格も高くなる。マスクをして眼鏡をするとくもりだす。これを防ぐ眼鏡があると知って係に話す。話を聞いているとくもり止め効果は1年くらいしか持たず、1年ごとにコーティングする必要があるという。これがどうなる、と諦め、UVとLED効果のレンズを注文する。眼鏡が出来上がるのは10日以上先になる。

 今回も結構高い眼鏡の購入となった。それも仕方ない。レンズがどういっても高い。旅費などは何万、何十万と高くてもすぐに行きたくなる。そう思えば毎日使って、数年に1回の購入の眼鏡は旅費とは比べ物にならないほど安い。まあ、これも比べる方がおかしいのかもしれないが……。眼鏡を注文した後は同じ階にある美術画廊で日本画科の藁谷実の作品を見る。いつも院展で見ている同人の人だ。1本の樹木を描いた絵がある。今、樹木に関心があるのでそれに見入ってしまった。金額を見ると百数十万円もする。もちろん買おうにも買えないが絵に魅せられる。岩絵の具で描いた絵でなく、色鉛筆で描いたようにも見える。この辺りは見る方の絵の見方が貧しいのかもしれない。というかそれくらい優しいタッチの絵だ。

 絵を堪能後、三越の地下へ降りてうえののアナゴ飯を購入する。せっかく三越まで来たからには、とアナゴ飯を探す。売り場が変わっていてアナゴ飯を食べるカウンターがあった。持ち帰りは?と聞くと隣がその売り場だった。眼鏡と絵とアナゴ飯、と予定通り済んだので三越前からバスに乗って駅まで帰ろうとする。そのとき携帯電話が鳴る。友だちだった。アナゴ飯を買ったと話すと次回はぜひ本場の宮島で食べて、と促される。さらに菊花展は行かずに帰るつもりと話すと見るようにと促される。三越から菊花展のある広島城へは歩いていくとかなりある。

 友だちは電話で足が痛いと嘆く。足が痛いという人は自分の周りに多い。体の中で痛いところが全くない。ただ悪いのは視力。それも考え方を変えれば見えるだけでも幸せかもしれない。目が悪いと言いながらも行こうと思えばどこへも自分の足で行ける。視力が悪いくらいがなんじゃ、と変に居直って広島城まで歩を進める。途中、おなかがすいてきてそごうに立ち寄って軽くお昼を食べる。さあ、広島城へ。大菊花展に着いて菊を見るが思ったほどの感動がない。毎年のように見ているので目が慣れてきたのかもしれない。

 菊を見た後、付近を歩く。お濠では観光船も出ていた。濠の近くにユーカリの大木がある。その1か所に花をつけている。初めて見るユーカリの花だった。

ユーカリの花
 広島城から広島駅前まで歩く。途中、放送局、裁判所、美術館を抜けて駅前の福屋に着く。ここで先日、腕から外れた時計のバンドを交換してもらう。よく歩いたので4階のカフェに入る。ここで一休み。久しぶりにわらび餅などの和のセットをいただく。元気が出たところで軽いリュックを物色して購入。帰宅すると携帯万歩計は12698歩だった。よく遊んだ一日となった。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月30日金曜日

『旅のつばくろ』

  先ほど初めてオンラインセミナーなるものに申し込んだ。コロナ禍になる前は講演会のはずが、時代も変化してオンラインセミナーにとって代わる。興味ある講演内容だったのですぐに申し込む。セミナーを視聴するにも誰でもすぐにみられるYOU TUBEとは違って、後日、セミナー視聴ページのURLと参考資料が送付されてくるそうだ。家に居ながらにして視聴できるオンラインセミナー。これからどんどん広まれば年老いてもまだいろんなことが吸収できる。

 以下は司馬作品の合間に読んだ『旅のつばくろ』(沢木耕太郎 新潮社、2020年)。久々の沢木作品を読むと文がとてもきれいで読みやすい。ここに取り上げたモロッコのマラケッシュの描写は、出かけて4年半になるジャマ広場を思い出す。季節は3月でそぼ降る雨が降り続き、入ったカフェの窓もドアも開け放たれていた。ただ、冷たい、寒い、ことが一番に思い出される。もちろん、ここに記してある光景もしっかり目に焼き付いている。このエッセイはJR東日本の旅の情報誌に掲載されたものをまとめた1冊とか。旅心誘われる本である。また、最後に記した井上靖との飲み会でのなれそめもほほえましい。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう。

★旅人はいつでもこう思う。自分はこの地に来るのが遅すぎたのではないのか。もう少し早く来ていれば、もっとすばらしい旅があったのではないだろうか、と。……私が実際にマラケッシュに行ったのは、それから二十年以上経ってからのことだった。間違いなく、マラケッシュは驚きに満ちた不思議な街だった。ジャマ・エル・フナ広場に集まる大道芸人と屋台の群れ、迷路のように錯綜している市場(スーク)の通り、そしてひそひそと話しかけてくる怪しげな男たち……。しかし、そこで久しぶりに昂揚する日々を送りながら、私はどこかで思っていた。自分はここに来るのが遅すぎた。もう少し早く来ていれば、と。……旅人は、いつでもそこに行くのが遅すぎたのではないかと思う。もう少し前に来ていたらもっと自然な佇まいが残されていただろう、これほど観光化されていなかっただろうと。しかし、と一方で思わないでもない。……今が、時だ。奥入瀬渓流沿いの遊歩道を逆に辿り返しながら、私はそう思うことにしようなどと考えていた。132-136p

★旅に出ると、予期しないことに出くわし、楽しい思いをしたり、逆にがっかりするような目に遭ったりする。それを金運や結婚運のように「旅運」と言うとすると、確かに旅運のいい人と悪い人がいるかもしれない。どちらかと言えば、私は旅運のいい方だと思うが、それも旅先で予期しないことが起きたとき、むしろ楽しむことができるからではないかという気もする。たぶん「旅の長者」になるためには、「面白がる精神」が必要なのだ。141p

★それでも、また本は増え、三度目の処分が必要になっている。しかし、この三度目がさすがに最後のものとなるだろう。――何を残すか……。わからない。だが、確かなことは、残すのは堀辰雄の書庫にならべられていたくらいの本の数で、本当のこれからの人生で必要なものだけになるだろうということだ。186p

★だが、諦めるのはまだ早い。望んでいればきっといつか機会は訪れるはずだ。再び砂漠へ、そして今度こそ駱駝で、と望んでいれば……。196p

★詩歌文学館の井上さんの記念室には詩集だけでなく、「雪」と題された詩の生原稿が鮮やかな照明を受けて展示されていた。

――雪が降って来た。

――鉛筆の字が濃くなった

こういう二行の詩を読んだことがある。

……

 私は井上(注:井上靖)さんの生原稿を見ながら、心の中で謝った。――あの夜は遅くまで付き合わせて申し訳ありませんでした。しかし、そのあとで、でも、楽しかったから、いいですよね、と付け加えるのも忘れなかったが。不思議なことに文学館(注:岩手県の北上市にある日本現代詩歌文学館)の外に出ると、庭にはこのシーズン初めてだという「雪」が舞いはじめていた。それは、まるで、井上さんは天上から返事でもしてくれたかのような美しい雪だった。204-206p

2020年10月29日木曜日

紅葉シーズン

  昨年の11月下旬、愛知県の香嵐渓に出かけた。これまでの人生で一番とも思えるほどの紅葉だった。まるで源氏物語の世界を思わせるほど見事な紅葉だった。雅というか艶やかというか、えも言われぬほどの美しい紅葉だった。今年も香嵐渓の旅はある。だが、上に向かっていくのはコロナ禍の今日、行くのはどうかと思いを巡らす。たとえ今年の秋、出かけたとしてもあの目に焼きつけた美しさはもう叶えられないだろう。多分、これからも香嵐渓に勝る紅葉の美しさはないかもしれない。それくらい美しい光景だった。

 紅葉と言えば地元にもある。宮島の紅葉谷公園の紅葉だ。しばらく行っていない。宮島へはGO TOで観光客も多いかもしれない。コロナ禍の時代、人込みは避けたいものだ。と言いながら観光地へ出かけようとしている。

 GO TOトラベルキャンペーンが来年1月末のところ延長となるようだ。GO TOトラベルの利用者を延べ人数で表している。1人が何度も利用するので、延べ人数の利用者がたとえ多くてもその実態は怪しい限りだ。これまで日帰りツアーで3度GO TOトラベルを利用した。その中で話をすると同じ人の利用者が多い。旅に出かける人はたとえGO TOトラベルキャンペーンがなくても出かけるだろう。これを利用しているモノとしても、この不公平感はぬぐえない。と思いながら大いに利用させてもらっている。

 今日もいいお天気だ。美しい紅葉も太陽が射し込まないとその美しさも引き立たない。青空と赤のコントラストで紅葉も引き立ってくる!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう! 

2020年10月28日水曜日

髪をカットする

  春から秋にかけて歯科通いが続いた。何とかそれも終わり、Go TOで安く旅に行かれるようになった。ちょっとしたことが気になるタイプとしては、今、久々に本来の自分に戻った気がしている。髪を長くしていた。先月、それも少しだけ切った。昨日、髪の長さを以前のように短くしようと美容院でカットする。この数ヶ月、後ろで束ねていた髪も短くすればその必要もない。これにプールが再開されれば言うことないんだけどさてさて……。

 美容院で話しているとパートの若い女性はプールのある町に住んでいるという。プール閉館の理由を聞くとわからないらしい。話のついでに隣町のどのあたりに住んでいる?と聞くと全く聞いたこともない地名だった。ただ、その人の住む辺りにはちょっとした段々畑があるという。そう聞いてその田んぼを見たくなった。だが、坂道らしく自転車では行けそうにない。隣町には循環の小さいバスが町内を走っている。100円の循環バスだ。田んぼのある降車の停留所を聞いたので1度訪れたい。

 広島市に隣接する隣町は町制を敷いている。同じ市内ならばその土地の情報もわかりやすい。が、市と町とでは管轄が違って隣町なのに全く情報が入らない。市に合併する前はたがいに同じ郡部に属し、買い物など全てともいえるほど隣町で購入していた。ところが時代が変わって市に組み込まれると買い物などは広島駅が中心となりだす。習い事も何でも市内が中心になる。

 それはそれでいいのだが、隣町の駅を利用する者としては、歯科もそうだが、隣町が近くて便利。これも行政にかかわるので個人がとやかく言えない。特に住んでいる区はどちらを向いても郡部の町に囲まれている。町は大きな会社が多くあり、税金面も優遇されているとか。隣町に住む昨日のパート女性もコロナ禍で国の給付とは別に町からも給付金が贈られたと話していた。プールの利用料金が無料、というのもこの辺と関係あるかもしれない。ただ、プールの閉館はいただけない。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月27日火曜日

『胡蝶の夢』(一)

 『胡蝶の夢』(一)(司馬遼太郎 文藝春秋,平成十二年39刷)を読んだ。以下はその抜粋から。今、その(二)を読んでいる。が、遊ぶことに忙しく以前ほど思うようには読めていない。この本は計4巻あり、何がなんでも早く読み終えたい。それにしてもいつも思うのは司馬遼太郎が作品につけたタイトルだ。この『胡蝶の夢』も素晴らしい。しばらくは『胡蝶の夢』を読むに限る。と、言いながら図書館でかなり前に予約した本の順番が回ってきた。これも読まねばならない。これから予約確保の本を受け取りに図書館へ行こう。なお、本の題名の「胡蝶の夢」とはネット辞書によると「《荘子が夢の中で胡蝶になり、自分が胡蝶か、胡蝶が自分か区別がつかなくなったという「荘子」斉物論の故事に基づく》自分と物との区別のつかない物我一体の境地、または現実と夢とが区別できないことのたとえ」とある。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★佐渡は小さいながらも淡路や壱岐、対馬とともに古くから一国のあつかいをうけてきた。しかし同時に怨霊の島として暗い印象をもたれていた。……佐渡相川の歴史は暗いが、しかし佐渡の国全般にとってみれば、これによって外界の文化が移入し、人々の物質的な、あるいは知的な好奇心が刺激され、ふつう「孤島苦」とよばれる島嶼一般の閉鎖性からまぬがれてきたとろはある。……江戸末期には富商のあいだで学問文藝がさかんになり、新町の伊右衛門程度の者まで碁を習いに江戸へゆくという物好きの風が出てきた。……伊之助の隣家の山本家にやってくるという宿根木の村医者にも、濃くかかわっている。宿根木の収蔵は、佐渡でも極端な物好きのひとりといっていい。9-10p

★ついで乍らこの時期から二年後、収蔵のこの世界地図が江戸で出版されたとき、幕府の天文方の専門家たちを驚倒させた。幕府はやがて在来、唯一の科学機関だった天文方を母体とし、洋学調査機関に発展させ、蕃書調所(のちの開成所。明治後、開成学校、大学南校を経て、東京大学になる)を設立したとき、収蔵はこの地図の功で江戸によばれ、絵図出役に採用された。一介の佐渡の農民が地理学の造詣によって幕臣になるという、以前の江戸期には考えられないふしぎな時代がはじまるのである。奥御医師というのは、役者に似たところがある。将軍の脈をとるというので手足をつねにみがき、さらには将軍に不快感をあたえないように絹のやわらかい着物に香を焚きしめて、武家とはいえ、その点、異形というに近い。57p

★徳川幕府は好奇心を抑圧しなければならなかった。社会のあらゆる慣習から持ち道具にいたるまで、あたらしい事や物を望まず、その類いのものを権力と法とで禁じた。もし禁じなければ、二百七十年もつづいた江戸体制という精密な封建制と、封建制のなかの安寧は、もっと早い時期に崩壊していたにちがいない。日本の場合、儒教は薄くしか社会を覆っていないために、徳川幕府は儒教をもって好奇心を喪わせるというぐあいにはゆかず、結局は、法と精度を巧妙に組みあわせ、権力をもって強力に作動させることによって、ともすれば噴出しようとする好奇心をおさえにおさえた。この意味では、思想的看守に頼らず、多分に法に頼ったといっていい。99-100p

★徳川期の日本社会は、つよい知的好奇心を内蔵している。松本良順という若者にいたるまでの蘭学の歴史は、抑圧された好奇心の歴史といっていい。100p

★シーボルトがかれらに施した医学は、実際はドイツ医学であった。ただかれは日本の国法上オランダ人でなければならないため、たれもがオランダ医学だと思っていた。げんにこのにせオランダ人は、訛りの多いオランダ語で講義をした。かれは、医学を組織的に教えなかった。医学を組織的に教えるのは、幕末の長崎にやってくるポンぺまで待たねばならない。104-105p

★「真魚始め(まなはじめ)の真魚ですか」と、伊之助は、このおでこに変に力がみなぎっているような娘に圧倒されて、間の抜けた返事をした。江戸でも佐渡でも、嬰児が育って百二十日になると、食いぞめの儀式をする。それを真魚始めといった。120p

★徳川家は、法理的にいえば元来、大名の大いなるもので、その武力によって諸大名を摺伏(しょうふく)させ、いわば大名同盟の盟主といったようなかたちで、君臨してきた。その一見絶体権であるかに見える権力は、その武力が衰えれば相対化せざるをえず、つまりはその力学が変化したのが、ペリー屈して条約を結んだときであるといっていい。諸国は、その反対論で沸きかえった。反対論は攘夷論になり、攘夷論は倒幕論へ質的に転換しかねない形成になった。その間、もっとも時世に鈍感だったのが、幕臣社会であった。良順といえども何をしていいかわからず、相変わらず蘭学に没頭していた。伊之助にいたっては、小間物屋に通っていたのは、この時期であった。125p

★幕府は、兵学については蘭学を公認した。しかし、医学については、なお蘭方の禁制を解いていないのである。奥御医師の世界では依然として多紀楽真院が権勢を持ち、蘭方は、禁制のとおり、奥御医師桂川家の身に限られている。良順という蘭方家を養子に持つ松本家でさえ、薬局には蘭方薬を備えることができないという現状であった。130-131p

★友情という現象が濃厚に出てくるのは、江戸末期である。きわだって目立つのは、蘭学の専攻者のあいだでの友情といっていい。佐藤泰然より二時代ほど前に、オランダ原書の解剖書が翻訳され、『解体新書』として世に出た。この翻訳は同志的結束による共同作業だったが、ほとんどの者がオランダ語に通ぜず、一冊の本を中心に鳩首し、一語一語なぞを解くようにして進められた。同志たちは藩を異にし、身分を異にし、しかも藩命によらず自発的に集まってこのことをやった。この翻訳についての友人組織がこわれることなく持続したのは、使命感があったとはいえ、江戸期における珍しい現象といっていい。

 その後、シーボルト事件や蛮社の獄など、幕府による蘭学者弾圧がいくどかあったが、これら凄惨な事態の前後で友情の発露と見られる人間の現象が幾例も見受けられる。蘭方医佐藤泰然の人生の特徴は、友情に篤く、いい友人に恵まれ、それらの友誼関係の中心にかれがいたということであろう。205p

★佐倉の順天堂は、そのようにして創められた。この私立外科蘭方外科学校兼病院が、結局は、大坂の緒方洪庵塾(適塾)とならんで蘭学塾の日本における二大淵叢になる。……緒方洪庵が地味で無私な人柄であったように、佐藤泰然も野望家という面はほとんどなく、双方に共通しているのはうまれついて多量な親切心というものであり、それが結果として右のようなかたちになったというほかない。213-214p

★幕末における「海軍」という文明受容は、明治以後のそれよりも、いっそうにふしぎな作用があったと考えられていい。この文明への参加者たちは、その知的習得もしくは三躯体的習得にはなはだしく労苦をともなううえに、つねに遭難という生命の危険にさらされる場でもあったために、新文明といっても浮薄な見聞者流になることからまぬがれ、多くは、封建武士のなかで独特の風骨をそなえる結果になった。勝海舟や榎本武揚が、この当時の海軍を経ずに単に机上のオランダ学者で終わった場合、かれらはべつの人間になっていたにちがいない。361p

★勝の場合は、ちがっている。強烈な自己への信頼と、そのせっかくの自己への信頼をつねに世間――あるいは幕府の上司――によって裏切られるという繰りかえしの中で自己の思想を大きくして行った。文明思想家としての勝の形成のためには、勝が貧窮のなかから身を起こした――それもいかなる幕臣からの援助もうけずに――ということが大きい。蘭学は最初、諸般のひとびとのものであった。幕臣育ちはほとんどこれをやらなかった。勝はその先鞭をつけ、それも官費でなく自力で習得し、それによって洋学時代における最初の幕臣あがりの官僚になった。勝そのものの渾身が、巨大な思想や智謀を発酵させつづけるるつぼであるとすれば、その発酵のたねは生涯もちつづけた不遇感というものであったにちがいない。

 この不遇感から日本と幕府と世界を見た。その文明批評はそれによって成立し、かつ幕府の内蔵の中にいながら幕府を峻烈に他者として見るという能力をもちえたのも、勝の精神を煮え立たせている不遇意識というものであったにちがいない。366p

★良順は、日本の蘭方医学は伝統的に医学の切れぱしにすぎない、とまずいった。かつてのシーボルトといえども切れっぱしを伝えたにすぎず、南蛮流、紅毛流などと古くからいう蘭方外科も霏々としてそうである。医学は組織的に学ばねばならぬ、それを教えうる人がポンぺ殿であり、できるだけ多くの者にこれを学ばせれば日本国の医学に裨益するところはかり知れぬ、一国の政府を立つるは、民を済うにある、民を済うこと、病者を救うより大なるはなし、などとめずらしく長広舌をふるった。371p

★人間の社会は、国が小さく住民が少ないほどよく、広地域の統一国家は人間の幸福と結びつかない。国が狭小ならば船や車を使わずにすむ。この小国において民に生命の大切を教えればたとえ武器があってもこれをならべてみせる必要がない。文字なども必要がないのである。太古に脚を結んで文字代わりにしたが、その程度でいい。また文化も高くないほうがいい。粗食でもうまいと思わせ、粗衣でもりっぱな衣装だと思わせ、その住まいに安んじ、素朴な風俗を楽しめるようにもってゆけばよく、こうすればたとえ隣国がどうであろうとも人々は移住したしたがらない、という意味のことが『老子』の一節に説かれている。小国寡民などまことに佐渡に似ている。374p

2020年10月26日月曜日

今朝のネット記事から

  今朝は変な夢を見ていた。1人、釧路へ行く夢だが、なぜか母が行かないで、と駄々をこねる。それは空港で搭乗手続きをしようとする直前であり、母をどうしようか、と思いあぐねる。人に助けを求めるが誰も母の面倒を見てくれない。搭乗の飛行機に間に合わず、次の飛行機に乗るべくカウンターへと急ぐ。だが、肝心の搭乗券がない夢だった。

 母を介護していた期間は7年と長かった。その間、自分は何をすればよいか優先順位を決めてやっていた。1番は母の介護。その合間に自分のやりたいことをやる。寸暇を惜しんでの7年間だった。それから解放されて年が明ければ丸10年になる。それ以降、すべては誰からも束縛されない自分の自由な時間だ。やりたいことをやっている。だが今年のはじめから今日までコロナ禍でこれまでのように思うようには動けない。その反動が夢になってあらわれれたのだろうか。それとも、先日のバスツアーでちょっとしたトラブルに見舞われた。それが頭の隅に残り、母の戒めの言葉として夢になってあらわれたのだろうか。いずれにしても気をつけよ、との暗示に間違いなさそうだ。

 今朝のネット記事に北野武が語る「コロナ時代の閉塞感」との向き合い方がある。NEWSポストセブンの 提供で<北野武氏が「生き抜くヒント」を語った>とある。以下はその1部を抜粋したもの。

★無理かもしれないことは自分が一番よくわかってるんだけど、それでもやるのが大事なんだよね。「他人からの評価」じゃなく、自分が決めたところに向かっていく。そう考えることができれば、どんな小さなことでも、それだけで「生きていく理由」になるんじゃないか。

★どんなに小さなことだって構わない。そうやって「自分の中でコツコツ積み重ねていくこと」──もしかしたら、それがこんな時代を悲観せず、生き抜くヒントになるんじゃないだろうか。

 この中の「他人からの評価」はよくわかる。若いころ、世間を気にして生きてきた。遅まきながら30代半ばにこれに気づき、自分を中心にモノゴトを考えるようにした。自分自身に自信のないモノにとってはこれがいちばん自分を生きやすくする。それからというもの、やろうと思えば何でもやれる、と少しずつ自信がつきだす。そのとっかかりは中国語の学習か自転車に乗ることのどっちかだった。人ができることができずに育った。母はそんな私を見て人がやれることは誰だってできる、と常に励ましてくれた。それからというもの、いろんなことに手を出した。新しいことを始めるのは楽しい。それがさらにできるようになればもっと楽しい。これから先もたぶん、新しいことに挑戦し続けるだろう。それは何か、自分でも今はわからない。その時、ひらめいたことをやる。これが楽しい。コロナ鬱、全く関係なさそうだ!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月25日日曜日

旅に思う

  最低気温が10度を下回って8度になった。季節は間違いなく冬に向かっている。昨日、旅行社からGO TOトラベル第4弾目となる最終日程表が届く。これは2泊3日の旅で集合時刻を確認すると午前6時40分となっている。朝が早い集合だ。JRの時刻表で家を出る時刻を確認する。始発から2番目の列車に乗らないと集合時刻に間に合わない。ということで午前4時半起きとなりそうだ。

 朝早い起床が苦手。今年になってコロナ禍で生活リズムを壊さないようにと朝7時に目覚ましをセットして眠る。目覚ましのおかげで7時には起きるようになった。だが、旅に出る日の午前4時半は結構きつい時刻だ。かといってそれに間に合わせないと旅に行かれない。出発日は気合を入れて早起きしよう。

 先日のバスツアー。前回のツアーでは添乗員による検温はなかった。ところが今回は検温がある。船に乗るときかレストランに入るときかどちらか思い出せないが、その時も検温があった。ツアーの前日の報道で某旅行社の北海道行きのツアーで参加者のうち12人のコロナ陽性者が判明した。健康チェックシートに不調を訴えていた人を見逃していたらしい。この報道のためか、今回参加したJ〇Bのツアーでは会社の名誉にかかわるというのか集合時点で検温が行われた。さらにバスの乗車位置も前回は通路側に座ってもOKだった。ところが今回は先の報道を受けてか、全員窓側に座らされた。窓側は窮屈感がぬぐえない。だが、コロナ対策で窓側と言われればそれに従うしかない。

 どうこういっても定員の半分のツアー参加は気楽だ。ただ、1人参加者かどうかは食事の席でないとわからない。どんな旅でも、海外でも国内でも、必ずと言っていいほど1人参加者がいる。ところが、気が合った者同士でも話をしていると相手の人柄がわかりだす。それはお互い様かもしれない。わかりだすとすぐに嫌になる。初対面の人からほとんどと言っていいほど話しやすいといわれる。ところがこれがよくない。すべては自分がいけない。すぐに人になじむ癖がある。その割に相手の話す言葉で割とすぐに人柄を見極める。

 先日の旅でもそうだった。人と打ち解けやすいため、人に従うと思われるのだろう。あることを教えてあげていると電話番号を知らせる、と言われだす。もちろん女性同士だ。ところがこれが曲者。見た目がおとなしすぎる(?)と思われるらしい。ところがどっこい、ここまで生きてくるとそこまで愚か者でもない!?人の言いなりには決してならない。というか我が道を行くタイプ。人とは距離を置くしかない。と言いながら自分でこれっと思う人には全く警戒心がない。これが誰とも親しくなる原因かもしれない。いやなタイプは自分が一番と思っているような人。それよりも謙虚な人が好きだ!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月24日土曜日

帝釈峡を歩く

 GO TO トラベルキャンペーン第3弾として「紅葉の帝釈峡と白壁ロマン天領の町上下散策」と銘打った日帰りツアーに参加する。前日のしとしと降る雨とは打って変わってお天気に恵まれた旅となる。添乗員によると前日も同コースで旅が催行されたとか。旅の良しあしはお天気に左右さえることもある。その意味ではいい旅だった。と言いながら、個人的にはちっちゃいトラブルが発生する。

 まずは、洞窟探検中、洞窟内の湿気でマスクをするとメガネが曇る。それでなくても暗い洞窟だ。マスクを勝手に外して観光していたらどこかでマスクを落としてしまった。幸い予備のマスクを2枚持参していた。ところがその1枚のマスクのひもが1か所、外れる。残りの予備のマスクでどうにか一日が救われた。

 帝釈峡へは若いころ1度だけ出かけたことがある。今となってはいつ頃、誰といったのか全く覚えていない.ただ、神龍湖を舟で遊覧したことだけは覚えていた。

 広島駅から2時間で帝釈峡に着く。途中、1度、パーキングエリアで休憩する。紅葉の美しさはまだ早いようであと1か月後が盛りに思えた。前夜の雨でぬれた渓流沿いの道を1時間半散策。途中の雄橋までは添乗員についていく。その後は集合時刻まで自由だ。


天然の岩でできた雄橋

渓流沿いを歩く
 添乗員について1時間くらい渓流沿いを歩く。雨で洗われた木々の葉っぱも落ち、歩くには気持ち良すぎる。せっかくここまで来たからには、と欲張る。集合時刻まで入場料を払って鍾乳洞の白雲洞洞窟に入る。入るのはいいのだが昨夜の雨で足元が悪い。ましてやこれまでの旅で経験した洞窟と違ってとても狭くて小さい。目の悪さを意識しながら持参した懐中電灯を照らして洞窟の奥へと進む。人がやっと一人通れるほどの洞窟だ。入ってすぐに盲目の人の気持ちがわかりだす。しまった、入るべきではなかった、と恐る恐る歩を進める。洞窟の入口の受付の人は中は明るく10分で観光できるといった。だが、洞窟内は暗く足元も悪い。集合時刻に間に合うのか、と心配になりだす。気を取り直してどんどん前に進む。だが足が進まず盲目の人状態だ。いちばん奥まで何とかたどり着いた。あとは引き返すのみ。途中、来る人と出くわすと皆さん同じことを思うのか、あとどのくらい?と聞かれる。帰りは足取りも早い。

洞窟内の途中付近

洞窟の一番奥は真っ暗な状態

洞窟入り口
 渓流沿いを散策後バスで移動して湖畔の一軒宿、ホテル錦彩館でしゃぶしゃぶ付きミニ会席をいただく。お昼は至れり尽くせりで豪華な食事だった。さらにバスは移動して帝釈峡遊覧船に乗船して神龍湖の大自然を楽しむ。船は靴を脱いで乗る。なんと船内は畳敷きだった。ということは足を曲げないといけない。家は洋風ではないが、生活スタイルは椅子で過ごしている。畳にじかに座るのは苦手だ。仕方なく50分の乗船中、ただ一人立っていた。
紅葉はまだ一歩先のような神龍湖



船から眺めるぽつんと一軒家?

赤い橋がいくつもかかっている
 マスクでトラブった際、時計のバンドが外れた。腕時計が腕につけられず集合時刻を確認するたびに携帯をバッグから出してみる。予備の腕時計の必要性を感じた。それにしても、長く生きてきて腕時計のバンドが外れる、とはどういうこと?

 またもバスは移動して上下の町に入る。白壁の町をガイドさんについて歩く。上下は、以前、ここで開催されたシャンソンのコンサートを聞きに来たことがあった。その建物はまだある?とガイドに聞くと建物はあった。また、この主も健在だった。ただ、今はコロナでコンサートは開催されないらしい。それにしても、よほど暇人だったのか、以前はどんなへき地までも出かけている。

 この町で有名な建物に翁座がある。欽ちゃんなど著名人も数多く訪れている。だが、今は持ち主も高齢となり、2年前に建物を町に寄贈されていた。暗い建物内に入ると足場も悪い。建物内にある廊下に腰かけてガイドの話を聞く。この狭い廊下は舞台に続く花道、と後で気づく。さあ、立ち上がって歩こうとしたら廊下と床の高さが違い足を踏み外す。ドスン、と大きな音がする。声も出たかもしれない。自分自身は何事もなかった。が、すぐに添乗員や人が駆けつける。こちらが逆に驚く始末。もしも足が悪いヒトであれば骨折も免れないだろう。
 
 コロナ禍の最中、旅に出かけるときは必ず懐中電灯をバッグに忍ばせて、と思いを新たにしていた。翁座見学中、踏み外したのですぐに懐中電灯を取り出して観光する。舞台の下が回り舞台を演出するようになっている。それをガイドは床を外して見せてくれる。だが、ガイドはスマホを明かり代わりにしている。すぐに懐中電灯をともしてあげる。あとでほかの人から感謝された。というか、これは自分自身が困らないためにと持参しているだけだが……。

 翁座を出るとき、ここでまたもトラブル発生。どうよ、今日は?と我ながらあきれる始末。なんと人の靴を履いていた。左足に違和感がある。それもそのはず人の靴だから。間違えた靴も自分の靴同様にトレッキングシューズだった。同じようなトレッキングシューズを履いた人にお詫びする。
上下の街並み 隣の家との境はうだつ
 トレッキングシューズを履いていたから段差の場所も大ごとにならなかった。怪我無く旅ができただけでも良しとしよう。GO TOトラベルの旅、第3段目は無事終わった。まだあと4件残っている。浮足立たず、元気で旅を続けなくてはいけない。気を引き締めて……。

 昨日の携帯万歩計は12500歩だった。よく歩いた。まだまだ足は大丈夫。ただ気だけは引き締めて……。共通クーポン2千円は最後に立ち寄った道の駅世羅でハーフの世羅ワインを購入。上下ではショコラ入りの洋酒ケーキを買った。寒くなったらワインを飲む!?いいかもしれない。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月22日木曜日

BSシネマ「慕情」を見る

 タイトルに惹かれて久々にBSシネマを見る。それは「慕情」。流れる音楽を聴くと馴染みある曲だ。映画は見ていなくても音楽はその時代に流行したのかもしれない。香港を舞台にした映画だ。時代は共産党が政権を握る前なのか、西洋人と中国人のハーフとして生きるヒロインの政治的に翻弄される場面がある。香港へは2度目の海外旅行で行った。年が明ければ34年前のことになる。当時は怪しい地域もあった。それから以降、街が整備された香港へは行っていない。 

 今の香港は中国との関係で政治的にごたごたしている。コロナと政治的な面で落ち着いてきたら香港やマカオへ行く!?いいかもしれない。だが、いつになることやら。コロナは収束しそうにない。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう! 

2020年10月21日水曜日

空振り&褒章受章ブログ

 歯科通いが終わり、いざプールへと意気込んで泳ぎに出かけた。自転車置き場を見ると数が少ない。おかしい?と頭をよぎる。受付に行くと係が近づいてくる。なんと2,3週間、プールが閉館という。昨日は泳ぐ気でプールに出かけた。が、あいにく泳ぎは空振りとなる。開館日がコロナによるのかあいまいだ。ネットで調べるか電話で問い合わせを、と係は言う。ネットは5月から更新がない。プールは市の施設でなく、隣町の施設だ。市の住民が越境して泳ぎに行っている。それも無料だ。文句は言えない。

 気を取り直して我が家に向かう。昨日も午後は25度と暑い。途中、いつもは出かけないスーパーに立ち寄る。外気との気温差で中に入ると鼻水が止まらなくなる。どうも寒暖差アレルギーのようだ。またしても気を取り直してすぐさまスーパーを出る。

 家についてパソコンで遊ぶ。なんと4年半前にモロッコの旅で知り合った人のブログを見ると紺綬褒章を受章されている。褒章には色で受章の種類がわかれる。2年前、某会の人は長年勤務された功労として褒章を受章された。身近な人の受章はその時が初めてだった。今回の人は9月10日のご自身のブログに褒章受章の報告を投稿されている。これまで国内・外を問わず旅をし、そこで知り合った人の中でブログをされているのは2人だけだ。いろんな人に出会うが、旅行中ブログで盛り上がったのは今回受章された人だけである

 遠く離れて住んでいてもブログを通してその人の様子が伝わってくる。紺綬褒章とはいったい何?と思ってネットで検索。個人が公に500万円以上の寄付をした人に与えられる褒章のようだ。500万円、という高額寄付は誰にもできることではない。受章された人のブログの1部をここにアップさせていただこう。

★私にできることは今正に飢えて死にそうなひとに直面している人に救助の手を差し伸べるべきと考えたからです 戦後、極度に困窮疲弊していた日本が世界から差しのべられた支援の手を今こそ我々がお返しするべきだと考えその力があるので思い立って私に可能な範囲で行動すべきだと考えたのです
そこで私にとっては想外の額の献金をする決心をして実施しました
結果、国から褒章を頂くことになり紺綬褒章を拝受しました

 素晴らしいことをされている。〇〇さん、紺綬褒章受章、おめでとうございます。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう! 

2020年10月20日火曜日

お墓参り

  月命日に1日遅れて墓参りをする。平日の午前、墓地に人の気配はない。秋になっても墓の砂利石に交じって草が生える。今まさに秋。気候的には申し分ない季節だ。お墓参りを済ませてお宮のほうに向かう。途中、人と出くわす。リュック姿だ。同じ町内に住む人らしいが、我が家とは真反対の方角に住んでいる。見知らぬ者同士、立ち止まって話をする。話は次第にGO TOトラベルへ。宮島が好きだとその人は話す。GO TOを利用して宮島の高級旅館に3姉妹で1泊したという。宮島、と聞いて観光客であふれている様子が伝わる。宮島はコロナで危ない感覚があった。だが、話を聞くとそうでもなさそうだ。

 国と県の支援金を差し引いた旅費6000円で地域共通クーポンが4000円ついていたそうだ。その宿は若いころ、毎年お正月に友だちとお昼を食べることを恒例にしていた。だが、泊まったことはない。4000円のクーポンは何に使った、と問うと宮島山頂の弥山までロープウェイに乗り、残りでお昼を食べたとのこと。その人の旅もただ同然で高級旅館に泊まっている。同じ考えを持った人のようだった。

 その人と別れてお宮に向かう。道中、相変わらず山崩れのブルーシートがかけてある。その前には道を隔てて家がある。こわくないのだろうか、と思いつつお宮へ向かう。だが、お宮の中へは入らず、そのまま家に帰る。見知らぬ人としゃべっていたのでとっくにお昼の時刻を過ぎていた。

 今日は母の誕生日。生きていたなら100歳を過ぎた年齢だ。100歳まで生きよう、と励ましていたけど、今思えばその年までに至らなくても母は長生きをした。88歳で転んで怪我をするまで家のことすべてをしてもらっていた。母が亡くなった後を気にしてくれたのか、家の内外のことなど全てやり終えて亡くなっている。親のありがたさを時にこうして思うことがある。

 久しぶり、泳ぎに行く気になった!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月19日月曜日

ネットニュースから

  マイクロソフトedgeがパソコンのネットサイトに表示される。ニュースとして顔写真に出る芸能人の大半は見てもわからない。少しわかるのはお笑い芸人。たとえニュースになってもこの人は何者?と思ってしまうほどだ。こういうことだけを見ても世の中、確実に変化している。というか、その面では世の中について行ってない。それは芸能人だけでなく映画もそうだ。アニメなど全く興味がない。本好きといっても漫画本も全く関心がない。世の中についていこうとするが、こういった趣味嗜好の面では全く時代に取り残されている。

 といってもこれで悲しいとか、時代に追いつこうという気も全くない。ここまで生きてくると自分の都合のいいヒト、モノ、コトだけに関わっていればいい、との思いが強くなる。若いころと違って年を取っての強みはただひたすら「我が道をゆく」、になるかもしれない。

 といいながら今楽しんでやっているモノ、コトは30代半ばから60代半ばにかけてやり始めたことばかり。ヒトもその間に知り合った人たちかもしれない。そういう点では自分なりに年を取っても新たなモノ、コト、ヒトをはじめとして、毎日を楽しんでいる。世間とはかなりずれた生活だが、自分なりに楽しみを見つけて生活している。これはこれで由とする!?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月18日日曜日

小枝に残る桜の葉

  大地に根を張った桜の木を描こうとした。だが、難しすぎて思うように描けない。下絵の段階で描くのをあきらめる。先生に相談して次は青空に映える桜の枝を描くことにした。以前、小学校の校門に植えてある紅葉した桜の葉が枝にわずかに残る写真を撮っていた。写真通りに描くのは物足りない。先生は青空に真っ白い雲をなびかせては?とアドバイスがある。今日から空に目をやって雲の写真を撮ることにした。真っ白、といえば雲や流れる水がある。これらはまだ描いたことがない。雲を描けばいい経験になりそうだ。

 1か月ぶりで出かけた日本画教室。GO TOトラベルに魅せられて皆も利用すれば、と勢い良くしゃべってしまう。しかし、何らかの事情で旅に出られない人や旅好きでない人もいるはず。だれかれとなく得意げになって話すことはいけないかもしれない、と肝に銘じる。いいように話を聞いてくれる人はコロナ禍の期間、外に目をやるのでコロナ鬱にはならない、と言われる。そう聞くと話を分かってくれる人に思える。ともあれ旅に興味がない人に話してはいけない。気をつけよう。

 話は変わって先月17日を最後にダグニーさんのブログ投稿が途絶えている。1か月も投稿がないことはなかった。108歳のダグニーさん。もしかして体の調子がよくないのかもしれない。以前には徳島の画家さっちゃんのブログを毎日見ていた。ある日を境にブログが途絶えた。心配していた矢先、亡くなられたと知る。毎日見ている人のブログが途絶えると気になる。自分自身もほぼ毎日ブログをアップしている。元気なうちは投稿し続けるつもりでいる。だが、自分自身の場合は体の元気云々の前にパソコンの調子に左右されて投稿をあきらめる日がたまにある。その時はどうやっても投稿できない。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月17日土曜日

三次の美術館へ

 今朝はしとしとと雨が降る。これから一雨ごとに冬へと向かっていく。まだ今年が終わるわけではないが、この1年がとてももったいない。それはコロナ禍。コロナで今年も暮れそうだ。こう決めつけるとあまりにも日が過ぎてゆくのがいとおしい。とりあえず12月初めまではGO TOトラベルを利用して遊びに行く予定がある。昨日はその第2弾で県北の友だちと会う。

 美術館と高速バス往復で1000円のパックチケットを購入して、いざ県北へ。広島駅新幹線口の高速バス乗り場は前もって場所を確認済み。どういってもこの先5年間は広島駅ビル解体のため、駅周辺は何もかも変化している。高速バス乗り場も知っていないと出発時刻で慌てそうだ。最初にバスに乗り込む。運転手さんにチケットを見せ、駅からバスセンターまでのバス料金を支払おうとする。運転手さんはこのチケットすらご存じない。高速バスの片道が1000円?と聞かれる。往復で1000円と話すと驚かれてしまった。

 三次駅でバスを降り、迎えに来てくれた友だちの車に乗る。2年前に友だちと会ったとき、新車納入前の代車だった。今回はその時購入した車だそうだ。持参したレモン30個余りとお土産を渡す。三次駅付近は人がいない。最初のお店は予約客いっぱいで門前払い。2か所目のお店でお昼を食べる。コロナ禍はこの辺りでは何も心配なさそうだ。だが、友だちはコロナを怖がっていた。

 久しぶりに会ってもいつも会っているかの如く話が弾む。GO TOトラベルの話をすると旅に出る気はないようだ。というか、GO TOトラベルキャンペーンの恩恵にあずかろうとすれば県北ではむつかしいかもしれない。というのも広島の某旅行社の設定は広島近郊の人や福山までの山陽線沿いの利用となっている。そういう意味ではキャンペーンの不公平感はぬぐえない。ともあれ、そう思いながらも7件、このキャンペーンに便乗する予定だ。

 友だちと見た「片岡鶴太郎展 顔」。「顔」とは鶴太郎の画業25周年、芸能生活45周年で成し遂げた様々な側面である。「顔」というからいわゆる顔ばかりを描いているのかと思った。そうではなく、これまで描いてきた作品の展示だった。友だちは友禅染を習っている。日本画を習っているので絵の趣味は合っている。鶴太郎の絵は油彩画、日本画、染付などがあり、赤富士と鯉を映像で組み合わせた作品は見ごたえ十分だった。これまでこういった手法の作品を見かけたことがない。

 鶴太郎の絵を見た後は常設展の奥田元宋の絵を堪能する。季節は秋、まさに紅葉したもみじの絵は圧巻そのもの。先に元宋の絵を見て、あとで鶴太郎の絵を見ればもしかしたら見られなかったかもしれない。それくらい奥田元宋の絵は素晴らしい。絵を見ているだけで大自然に佇んでいるようだ。

 GO TOトラベル第2弾の旅は終わった。次の第3弾目の旅は来週になる。その前に、今日は休んでばかりいた日本画教室へ久しぶりに出かける。前回友だちと会った際に出かけた尾関山公園。その時の写真をもとにした絵を描いている。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月15日木曜日

アンダルーサ


  毎日見ているYOU TUBE先生のブログ。フルートの某曲集の全曲アップがある。その中からさらったことがあるグラナドスの<アンダルーサ>を吹いてみる。秋に相応しく(?)どこか哀愁ある曲だ。そして激しさも秘めている。

 コロナ禍の間、歯科通いが続いた。昨日やっとそれも終わる。身体のどこか1か所でも気になるところがあると気落ちする。やっと歯科通いが終わったと思うとホッとする。昨日は岩国の友だちに電話して歯のことを話す。長年使ってきた歯が悪くのは無理もない、と言って励まされる。人に話せば気持ちも変わる。ありがたい。

 長く生きてきた。歯がどうした?くらいの気持ちがないとこれから先、もしも大きな病気になればどうやって生きていく、と自問自答する。長く生きても気の小ささは変わらない。もっと気を大きく持たないとこれから先が思いやられそうだ。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月14日水曜日

改めてGO TOトラベル

  関西と九州のJ〇Bから旅のカタログが送られてきた。広島発のカタログと送付されてきた2か所のカタログを比べてあることに気づく。それはGO TOトラベルキャンペーンの国の支援はあっても九州発や関西発の公の支援金がないことだ。広島発で広島県内の旅であれば35%の国の支援金と15%の共通クーポンのほかに広島県の支援金が加わる。これはほぼ国の金額と等しい。ということは広島発着の旅は35,35,15%を加えると旅費の8割以上の割引となる。道理で広島発着の旅が安いはずだ。

 昨日メディアでGO TOトラベルの国の支援金35%引きも3500円どまり云々がささやかれた。これを是正するために国も動き出すようだ。3500円くらいの値引きでは人は動かない。広島発着があまりにも安いので昨日、淡路島行きも申し込んだ。だが、出発日は旅が催行なるかどうか怪しい。旅行社は11月の初めの出発日を促す。だが、勧めてくれる出発日の前日まで2泊3日で出かける予定。帰ってきて翌日またも泊りの旅は体にきつすぎる。

 欲に絡んで旅を申し込んでいる。が、旅から帰ってコロナになった、というのは避けなくてはいけない。そしてくれぐれも体だけは元気で出かけなくてはいけない。

 すべての欲を受け入れるとよくないことが起こるかもしれない。ここは今年のコロナ禍でよく我慢してきた、と自分を励まして旅に出る。そのくらいの気持ちで安い旅に便乗して楽しく遊ばせてもらうことにしよう。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月13日火曜日

今年のレモン

  コロナ禍の期間中、歯科通いが続く。これも今週で終わりそうだ。この間、歯は大事、とどれほど思ったことだろう。昨日、歯科医に改めてそう話す。すると先生は若いころ飲みすぎて内臓をやられた、と言われる。今のところ内臓は大丈夫。だが、今回は歯の大事さに気づかされた。歯科を終えて気持ちを切り替えて眼科に向かう。だが、なぜか歯が気になる。眼圧を測る前にいつもの看護師に歯のことについて話す。人と話せば気持ちも和らぐ。眼圧は今回は高いかもしれない、と思って図る。13と15で久々に低い数値だ。

 昂ぶった気持ちと眼圧は、血圧ほどの関係はないようだ。

 気持ちを入れ替えて夕方、今週末に出かける県北の友だちに渡すレモンを取る。昨年100個余り実ったレモン。今年はたくさん実がならないようにと肥料も水も与えないようにした。そのためか昨年より実の付き方が少ない。それでも40個以上レモンが実っている。ただ、昨年までのレモンとは違って小さい気がする。それでも店頭に並ぶレモンよりも実は大きい。

 前回県北に出かけたとき、レモンを持参すると形や色が悪くてもいいから数多くほしいといわれた。昨日、再度これについて電話で確認するとやはり数が多いほうがいいらしい。だが、持参するにも数が多くては重くて持って歩けない。30個余り持っていこう。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月12日月曜日

「スマート・エイジング」

 3日前の地元紙に村田裕之は「自分ミッションの勧め」を寄稿している。また見出しには<第二のキャリア「成長の実感」が鍵>とある。この底辺には村田氏が2006年から提唱する「スマート・エイジング」の考え方がある。スマート・エイジングとは「成長できる年の取り方」らしい。そのためには「自分ミッション」を持つこともある。それにはブログやSNSを役立てるのもいいようだ。ある人を例にしてブログでの情報発信が「知縁」(知的好奇心が結ぶ縁)づくりに最も効果的だったという。

 村田氏は「退職者にとって、ブログやSNSなど自分を表現するツールの習得が自分ミッションの深堀に役立ちます。……『ウイズコロナ』の時代は、オンラインで社会との接点を持ち続けるスキルが有用です。自分に合った情報発信ツールを徹底的に使いこなすことで自分ミッションを見つけ出し、やりがいのあるセカンドキャリアを切り開いていただきたいと思います」と書いている。

 自分ミッション、というほど大げさなことではないが11年前からブログを発信している。情報発信が「知縁」づくりに最も効果的だった、とあるがこれはある面、納得する。今のブログタイトルに替えて2日目、長年気に入っていた本の抜粋をアップした。そのブログが著者ご本人の目に留まる。それ以来、コミュニケーションを取らせていただくようになった。これこそが「知縁」になる。ほかにもブログを発信していて、いい面もたくさんある。

 新聞記事を読んで村田氏のブログを探すとあった!そういえば先日、某金融機関で見た日本画展の森山知己のブログもある。今まで見ていた人に加えてこの人たちのブログを楽しみにして見る!?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月11日日曜日

第404回広響定演を聞く

  昨日は何ヶ月ぶりかで広響定演を聞きに行く。これまでコロナ禍のなか、夜に開催の定演は聞きに行かずにいた。来年3月までの今年度の定演のうち、午後に開催される定演が3度ある。この3回だけ聞きに行って来年度からは年間会員をやめるつもりでいる。久しぶりに会場に着くとコロナ禍でいろんな面で以前の定演とは趣が異なる。座席の引換券を受け取る場所もわからない。あちこちにフェースガードをつけた係が立っている。その1人に聞いて座席券をゲットする。

 昨夜の入場者は今朝の地元紙によると700人と少ない。それもそのはずコロナ禍で人数は収容数の半分に減らし、それに加えて演奏者も指揮者も予定とは全く異なる。とはいえ、演奏自体は素晴らしかった。

 第404回定期演奏会の曲目は下記の通り。

♪モーツアルト 歌劇「ツアイーデ」序曲 K. 344 (交響曲第32番ト短調 K.318 ) 

♪ベートーベン ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58

 ピアノに河村尚子を迎える。演奏後、アンコール曲のピアノ独奏があった。何の曲なのか、わからなかった。

♪シューベルト 交響曲第7番ロ短調D.759 「未完成」

 この曲はよく知られたいわゆる「未完成」。指揮者は現田茂夫。最近、奥様の佐藤しのぶを亡くされている。プログラムにはそういうことは一切書いてない。だが、心中穏やかではないだろう。指揮者によるアンコール曲なのかシューマンの「思い出」が演奏された。よく知っている曲で聞いていて切なくなる。姿勢よく背筋を伸ばして指揮する姿にも感動してしまった。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月10日土曜日

日本画展を見る

 昨日は久しぶりに友だちと会ってランチ。お互い旅好きなのでGO TOトラベルに話が弾む。利用する旅行社は異なるが、それでも互いに数件ずつ旅を申し込んでいる。先日、GO TO トラベルで出かけた話をすると友だちはすでにGO TO でホテルを利用済みだった。今週末は別のホテルを利用、と意気込んでいる。

 ランチ後、街中で開催中の先生たちの日本画展と某金融機関で開催中の秋の日本画展を見に行く。その前に、バスセンターに立ち寄る。友だちの話によると三次行きのパックチケットは2種類あるという。1000円で購入済みのチケットでなく1260円のもあった。現地の美術館入館券は県北の友だちが購入している。だが、1260円のチケットは見たい美術館の特別展入館料もついていた。購入済みのチケットは別の美術館の入場券。いずれにしても7割引きで高速バスに往復乗車できる。ありがたいチケットだ。

 県北の友だちから逆パターンの広島行きの安いチケットの有無を聞かれている。昨日、ランチをした友に聞くとそのチケットもあった。とりあえずチラシをゲット。ランチの友は安売りのチラシやネットを駆使して旅の情報を得ている。以前、社会人で学んでいたころ、入学早々からこれからの社会は情報化社会。「情報を制する者は社会を制する」と常に話されていた。それを実感する日となる。

 先生たちの日本画展を見る。広い会場は平日のお昼とあって観客が少ない。習っている先生の絵はいつものごとく道をテーマにされた絵だった。いつもながら素晴らしい絵だ。次は八丁堀の某金融機関のギャラリーに移動する。年に2度ほど無料で1か月間ずつ、所蔵の日本画展を開催している。所蔵作品は日本画の巨匠たちの作品ばかりで見る者を圧倒する。コロナ禍での開催のためか、いつもと様子が違う。会場入り口も異なり、検温、消毒の後は住所氏名などの記帳もある。記帳は次回から展覧会案内状を送付してくれるためのようだった。

 文化勲章・功労賞受章作家に続いて著名人の絵が並ぶ。千住博の「朝を待つ」、森山知己の「道」が特に気に入る。

 昨日もよく歩いた。携帯万歩計は11000歩を超えている。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月9日金曜日

『老いの器量』

 『老いの器量』(下重暁子 海竜社、2020年)を読んだ。以下は気になる箇所の抜粋から。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★愚痴をいうひまがあったら、この先、生きていくための自分の生き方を考えること。それに向かって行動をはじめること。生きるということは気持ちよく生きるということ、自分で憂うつになったり、他人を羨んで愚痴をいって惨めになることはない。できるだけ楽しいことを考え、他人から必要とされる人間になること、他から必要とされる時、私たちは喜びを覚える。ああ何かの役に立っているのだから、私も生きていてよかったと思えるものだ。必要とされたら自分にできることをする。めぐりめぐってこの世に存在した意義を感じることができるだろう。自分の身の始末は自分ですることを心がけ他人に迷惑をかけないように、そして必要とされたら積極的に参加していけば、知らぬ間に器量は増えていく。175-176p

★書くことの楽しさとは生きることの楽しさである。189p

2020年10月8日木曜日

GO TOトラベルデビュー

  昨日は遊ぶにはうってつけの好天気に恵まれ、幸先の良いGO TO トラベルデビューとなった。国と県の支援を得てこんなに遊ばせてもらっていいのかとありがたい気持ちになる。旅行代金14800円のところ、国と県からの支援は10100円。旅行社への支払いは4700円。バスに乗り込むと添乗員から各自2000円分の共通チケットを受け取る。旅行代金からこれを差し引くと実質2800円の旅となる。この代金で昼食のバーベキューもつく。

世羅高原農場
広い農場のダリア園内

 ということでただ同然の旅となった。旅のタイトルは「世羅高原の2つのお花畑と秋のくだもの狩り」。世羅高原は初めて行く場所で旅のチラシを見てすぐに興味をもった。途中のバス車内から稲刈りが終わった田んぼやこれから稲刈りをする田んぼが目に入る。家の辺りでは田んぼはない。日本人の郷愁を誘う田んぼを眺めていると気分も落ち着く。1時間半で世羅高原農場に到着。秋のダリアとガーデンマム祭りをお楽しみと日程表にある。


農場内のコスモスはこれからもっと咲き誇りそう
ダリアの種類が多すぎて一般的なダリアをアップ
 
 小さいころ我が家の庭にポンポンダリアが咲いていた。ダリアと言えばそれを思い出す。だが、今はダリアを見ることもない。世羅高原の広い農場にはあらゆるダリアが咲き誇っている。1時間余り農場内を散策すると携帯万歩計はそこだけで7000歩くらいになる。次は2つ目の農場であるバラ園に移動する。バラは若い木のようでまだ小ぶり。農場を管理する人に聞くと5年前に植えたバラだそうだ。次にここに行く機会があればバラはますます成長して大きくなり、見物する方はどんどん老いていく、と変なことを思ってしまった。
 
2つ目の農場の花の森はバラ園だった

 2つの農場を見学後、三次にある平田観光農園に移動する。朝早くからしっかり歩いたのでお腹もすいてくる。くだもの狩りの前に三次ワイナリーでバーベキューの昼食を頂く。コロナ禍での日帰り旅。席に着くとコロナ対策が取られている。同じテーブルでも仕切り板で仕切ってある。1人参加の人と仕切り板越しで話をする。似たような年齢の人だった。赤ワインもついている。お昼後はワイナリーのワインを試飲。数種類のワインを試飲するとジュースのような甘いワインもある。甘いといえばここで好評のピオーネのソフトクリームも食べた。やはり甘かった。

ブドウを覆う袋の色で価格も変わる

 平田観光農園でくだもの狩りを楽しむ。若いころ、山口の徳佐リンゴ園へ行ったことがある。今回はその当時とは違ってもぎ取るとそれを買わなくてはいけない。入園時に1600円分のチケットをくれる。この金額のくだもの一覧を見るとシャインマスカットが目に付く。生まれてこの方、シャインマスカットを食べたことがない。ほかの参加者もそう話していた。リンゴ、ナシ、イチジク、ブドウのうち、シャインマスカットの農場へ行く。農場が広すぎて1か所しか行かれそうにない。シャインマスカットの畑に着くと紺、青、黄色、白などの色の袋がブドウの房に被せてある。黄色の袋が入園時にもらった金額と同じなのでそれを探す。
 
 1房をチケットと交換。家で測ると800gあった。旅の参加者からシャインマスカットは皮ごと食べると聞いた。家で皮ごと食べるととても美味。スーパーで1房2000円近いくだものを買ったことがない。ここでは入園時のクーポンと交換で1房もらった。車内でもらった共通チケット2000円はまだ使用していない。当日限りなのでお土産代わりに観光農園で赤ワインを購入した。

 遊びに行ってお土産までもらって申し訳ない。今月は来週と再来週もGO TO トラベルに便乗する。それもすべて県北行き。

 今朝は雨。遊ぶにはお天気が何より。昨日は本当に楽しく遊ばせてもらった。また携帯万歩計は11393歩とよく歩いた。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月6日火曜日

体温を測る

  最低気温16度の朝を迎える。さすがに涼しい。夏服から一挙に秋モードに入る。だが、日中は27度の予想気温で暑くなりそうだ。

 どこへ出かけるにも体温が気になる。出かけた先で出入り禁止を告げられた日にはどうすればいい!?途方に暮れるかもしれない。昨夕に体温を測ると36度8分。高すぎる!?それとも夕食後は高くなる!?いずれにしても遊びに行こうとするからには一番は体温が気になる。これまでプールや美術館そして歯科などで館内に入る際、体温を測定された。頭辺りに器具を近づけて測るあのやり方だ。大概は36度前後で体温はこのくらいかと問われれる。これは低すぎる。自転車に乗って館内に着くや否や汗をかいており、体温が下がるのだろうか。

 いずれにしても外出先で体温云々と言われないようにしなくてはいけない。コロナ禍でなく、いわゆる風邪をひく人はいないのだろうか。どこかへ出かけるには当然風邪をひくのもご法度かもしれないが……。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月5日月曜日

秋晴れ

  一日中、日差しを浴びない日から一転して今朝はまさに秋晴れ。10月になって気候のいい日が続きそうだ。と、思ったら台風の予想もある。今月と来月は個人的には遊び月間。お天気が良くなくては楽しく遊べない。せめて大雨など降らず、このまま気持ち良い気候が続くことを願うばかりだ。

 先月下旬の1週間余り、市立図書館はシステム更新のため臨時休館だった。昨日、予約確保の本は?とマイライブラリーにログインすると予約確保の本が1冊ある。急いで受け取りに自転車で出かけようとすると近所の人と久しぶりに出くわす。人と会うのはいいのだが、なんと話が弾んで1時間以上も立ち話をしていた。日曜日は図書館の閉館時刻も早い。本を受け取りに行くのはあきらめる。

 図書館が休館に入る前に予約の本確保のメールを受け取っていた。それなのにそのことをすっかり忘れてログインして知る始末。届いたメールをすぐに削除する癖がこういう結果になっている。

 台風が来る来ないは今から考えてもどうにもならない。今週半ばからGO TOトラベルに便乗する。せめてその日はお天気に恵まれることを願うしかない。今月に入ってコロナ禍のくすぶっていた日々から解放され、本来の自分らしさを取り戻す!?とはいっても広島県はコロナ感染者がクラスター発生で以前よりも増えている。感染するな、気をつけてGO TOに乗れよ、と自分を戒めるしかなさそうだ。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!」

2020年10月4日日曜日

慌ただしい一日終わる

  本来の自分を取り戻したかのような慌ただしい一日が過ぎた。昨日は午後から延び延びになっていた某会の総会の日。街中に繰り出すのであれこれと予定を組んでいた。ところが、この季節、皆さん、人恋しくなるのかこの1週間、久しぶりという人から電話がかかる。昨日の朝も務めていた職場の人からの電話だった。もともとは愛知県の人だが今は娘さんと福井県に住んでいる。2,3年に一度くらいの割で電話で話す。務めていたころと変わりなくああじゃこうじゃとたわいなく話す。使い放題の電話らしく1時間以上も話していた。とりあえず友だちも元気のようだ。

 電話を切った後がさあ大変。久しぶりに紙屋町界隈に繰り出す。広島駅が工事のため、地下道が通れない。2階中央口に上がって外に出てバスセンター行きのバス停に向かう。が、センター経由のバスは来そうにない。仕方なく循環バスの停留所に戻る。左回り行きを待つが右廻り行きのバスが先に来た。それに乗り、本通りで下車後バスセンターに行く。目的は三次行のパックチケット購入にある。ところが、高速バスのチケット売り場の係の態度の横柄なこと。ネット情報とは違って購入するにも時間がかかる。やれ証明書がどうの、といろいろ言われる。挙句の果ては書類への記入もある。国や県の支援を受けてのチケット購入も簡単ではない。

 購入後、同じビル内にあるそごう9階の院展に向かう。コロナ禍の院展は入り口の雰囲気もいつもとは異なる。チケットは自分でちぎって半券を箱に入れ、目録も自分で勝手にとる。総会の開始時刻を見るとあと1時間しかない。会場までの道を考えると急いで院展を見なくてはいけない。幸い混んでいなかったので慌てずに見ることができた。

 日本画といってもこの頃は油絵か水彩画かの見分けがつかないような斬新な絵もある。これはザーッと目を通して自分が気に入る絵を見て歩く。自然を描写した絵がいい。

 絵を堪能した後は総会の会場へ急ぐ。久しぶりに会う顔なじみの人たちに出会ってホッとする。例年ならば年に4,5回は会の行事があって皆で飲んだり食べたりして話が弾む会も今年はコロナ禍で総会だけとなり懇親会はない。ただ、ケーキセットがついていた。

 総会後、数人で本通りのカフェでティータイム。そのころにはコロナのことはすっかり忘れてマスクを外して話に花が咲く。

 久しぶりに街中に出て皆さんと会って話すと家にはない楽しさもある。この会に入れてもらって7,8年になる。その間、年に一度、皆さんと海外旅行をした。どれも本当に楽しい旅だった。だが、楽しい旅もコロナ禍でこれからはどうなるかわからない。いつもなら次に行く旅の話題も出るのだが、今年の総会はそれもない。その面では寂しさもある。

 メンバーの中には若いころ一緒に中国語を学んだ人もいる。会に入ってから30年ぶりに出会った人はすっかりいいおじさんになっている。ということはこちらもおばさんになっているのは間違いない。いずれにしてもこの会だけでなく、海外旅行はもうできないかもしれないと思うと寂しさはさらに募る。せめて国内の旅に出かけて楽しみを見つけよう。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月3日土曜日

ブログetc.

  YOU TUBE先生のブログを見るとフルート某曲集シリーズの3巻目を収録するそうだ。ところがこの曲集は先生の知らない曲が多く入っているという。若いころは曲集全部を暗譜で吹いていたとか。ある曲を練習してそればかりを吹くときは暗譜で吹ける。ところが他の曲を吹き始めるといつの間にか暗譜で吹いた曲も楽譜なしでは吹けなくなる。曲集全部を暗譜で吹く、とは畏れ入る。

 ブログと言えばいつも見ている人が本を出版したそうだ。この何か月かのブログを見るとまるでエッセイを読んでいるかのような素晴らしい文が記されている。本を書く人に相応しい文だ。

 108歳のダグニーさんのブログは先月の17日からアップがない。最後のブログタイトルは「退屈を続ける」。体調を崩されているのかもしれない。どういっても108歳。元気になられるといいけど……。

 ということで今は山に関するブログとYOUTUBE先生のブログを見ている。どちらも毎日の更新で読むのを楽しみにしている。

 話は変わってGO TOトラベルキャンペーン。今朝の地元紙によると県北のツアーを売り出している。聞いたこともない県北の会社が売り出すキャンp-ン。利用したいと思った。が、売り出し中のコースは1件は他の旅行社で行き、もう1件は県北の友だちと会うので別のバス会社のパックチケットを購入して出かける。

 GO TOトラベルキャンペーンに張り切って出かけようとしているがコロナだけは感染しないように気をつけよう。もしも感染してしまえば、それみたことかと皆の笑いものになりそうだ。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月2日金曜日

「ただ同然」の旅

  GO TO トラベルキャンペーンに東京発着が加わった。東京から広島方面へは文春オンラインによると「”1泊2日広島旅行がタダ同然” Go Toキャンペーンは西日本が狙い目のワケ」とある。(https://news.yahoo.co.jp/articles/cd827e9ae43e9b336ba04f2e14342faecf08396c

 この記事を読んだがそれほどびっくりはしない。広島から県内へのGO TOトラベルもほぼただ同然で観光できる。この「ただ同然」の旅行には国の支援金に加えて県の支援金が加わる。これもすべての旅行社とは言えず旅行社の前年実績によって金額の配分があるようだ。そのため中小の旅行社は県の支援金が出ないところもある。手もとある広島発着のキャンペーンチラシの旅費を比べると、にわかにそれを実感する。東京発着のキャンペーンも大手旅行3社が独占のようだ。

 6件ほど大手旅行社のキャンペーンに便乗する。この企画は願ってもない旅だ。どういっても「ただ同然」の旅だから。だが、「ただよりこわいものはない」と言われる。金銭的には安くても体力と気力が備わっていなくては楽しい旅にも便乗できない。

 昨日は体力と気力を維持するためにプールで泳ぐ。プール内を見渡すと20人くらいが水中歩行で泳ぐ人は3,4人と少ない。自転車に乗ってプールへ行き、そして泳ぐ。この2つができるうちは体力と気力は大丈夫との思いがある。なるべく間隔をあけないように泳ぎに行こう。

 そういえばプールで〇〇〇の人、と見知らぬ人から住んでいる町を聞かれる。住んでいる町に私と似た顔の人がいる、とのことだった。時に、見知らぬ人からどこどこの人?と他人と間違われる。世の中によく似た顔の人が3人いるといわれる。1度でもいいからそういう人に会ってみたいものだ。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

2020年10月1日木曜日

10月になった!

  10月になった。コロナ禍でおとなしくしていた日常も10月から変化しそうだ。GO TOトラベルへの参加を知らせてくれた友だちから昨夜メールが入る。友だちは来年1月までに5件の日帰り旅をするそうだ。旅をするきっかけを促してくれた人に感謝、感謝。県北の友だちもそうだけど昨夜メールをくれた友だちも皆、遊びたくてうずうずしているのかもしれない。どの日帰り旅も友だちとは同行しない。が、旅好きは同じようだ。

 日帰り旅の前にランチを、となった。今月は日帰り旅が3件と街中の美術館で日本画の院展、先生たちの作品展、それに某信用金庫の日本画展と美術館巡りもある。県北に行っても美術館へ行く予定になっている。さらに、広響の定演が今月は午後からなのでこれにも参加したい。先月まで閑だった日程も大分詰まってきた。重なるときは重なるもので習っている日本画教室は今月、1度しか通えそうにない。

 音楽と絵画、まさに芸術の秋。それに旅と食を加えて秋を満喫しよう!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!