2020年3月17日火曜日

暇つぶしの『水滸伝』 

 コロナウイルスの影響でこれまでどおりの生活ができなくなった。それをすべてコロナのせいにしてしまうのも情けない。2日前にひらめいたことがある。初めて出かけた中国で購入した『水滸伝』上・中・下の3冊。もちろん中国語で書かれた本だ。これを動きが制限されている今こそ日本語に訳そう、と思った。あくまで個人の趣味でワードに日本語訳を載せていく。昨日、『水滸伝』を取り出し、3000頁近くもある「中日大辞典」、そして中国語を習い始めて買った「新華字典」を用意する。

 本来ならば中国語対応の電子辞書があればいいのだが、17年前に購入した電子辞書は画面が見えづらく、使用不可能になった。今、使っている電子辞書はスペイン語対応の辞書で買って8年。17年前のと8年前の電子辞書とでは電子機器がよくなったのかまるで同じ種類の電子辞書とは思えない。スペイン語対応でも全世界のトラベル程度の言語の掲載はある。しかし、中国の、それも古典ともなると本格的な辞書でないとモノ・ゴトははかどらない。

 10年余前の社会人大学生だった頃に1915年代から1931年代までの文語で書かれた当時の中国の雑誌、16年間分を訳した。雑誌とはいってもいわゆる現代の雑誌とは異なり、70巻もある文献である。原本をマイクロフィルムから復刻版にした貴重なもので世界でも数少なく、抜けていたり鮮明な文字でない箇所も多々あった。大学の書庫から持ち出し禁止のため必要な箇所をコピーして訳す。その時の気持ちを取りもどして昨日から訳していく。このきっかけは頭にひらめいたことにもよるが、その前に司馬作品を読んでむつかしい漢字が読めず、その都度、電子辞書で調べた。それをそのままにせず、昨年の10月末から読めない漢字(読めてもルビがあるのは読めないのと同じ)や熟語をノートに書き取るようにした。この間だけでも書きとどめた文字や熟語が600もある。\

 司馬作品を読むにつれて目がむつかしい漢字に慣れてくる。これ幸いと思って『水滸傳』を暇つぶしに読もう、とした。昨日から読み始めるが、数行も前に進まない。辞書を引いても前後の意味がつかめない。これも慣れてくるだろう。数行の訳であっても夢中になっているとあっという間に時間が過ぎる。こういった夢中になる自分が面白い。これはかなりの楽しみになった。3冊すべてを訳し終えるには司馬作品全部を読み終えるくらい年月がかかりそうだ。こうなると頭も体も元気でなくてはいけない。

 話は変わって、今朝のYahoo!newsにコロナで家にいる子供たちが歴史本を読んでいる話題がある。子供時代でなく、遅まきながら老人と言われる歳になって歴史好きになった。

 見知らぬ世界への興味は旅などだけでなく、過去の歴史を知ることにもあるに違いない。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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