見るのも触るのも初めての銀箔。日本画教室で1年先輩の人と一緒に銀箔貼りに挑戦。金沢で購入した銀箔と地元の画廊でのそれは価格がなんと倍も高い。これどういうこと?6号のFサイズの鳥の子紙を貼った木製パネル。それに深緑とオレンジ系の色を混ぜて下塗り。それが乾くといよいよ銀箔貼りになる。封がされている銀箔を見ると細い糸でくくってある。それを切って1枚づつ丁寧に薄紙を箔箸という竹でできたものではがす。それをつまんで銀箔を取り出す。この時、息がかかると箔は丸まってしまう。そこを何とか油紙の下に置いて、それを持って下塗りのパネル状に置く。アッと思ったときには端が丸まったりよじれたりする。1枚1枚丁寧に同じ作業を繰り返す。
O型の先輩は器用にパネルに箔を並べられる。ところがB型のやることのなんと大雑把なことか。見るのも哀れなパネルの箔。その時、以前どこかで習っておられた人が教室の見学に来られる。来月からこの教室に入られるそうだ。目の前でやっているBとOの二人。見学の人はBらしい。
見学者が帰られた後は箔に再度集中。とはいっても見事に破れ破れの箔の羅列。この穴にちぎれた箔を利用して埋めていく。全部を埋めるとなるとこりゃ大変じゃと思いながら埋めていく。何とも汚い感じになる。ところが隣の人はうまくされている。それを見ていた先輩格の人たちからB型人間の箔を見て「いい具合になった!」とのお言葉。これどういうこと?不思議に思っているとなかなかこうはいかないとのお言葉が続く。聞くところによるとこれも怪我の功名ではないが、ある面、いいらしい。
箔を貼ると聞いてまさかぐじゃぐじゃになったのがいいとは青天の霹靂。知らないということはこういうことにつながるのかとびっくりする。銀箔を貼ったパネルに「どうさ」をひく。この「どうさ」。本を読んでも今一歩理解できなかった。初めて理解する。その上にさらに違う色を膠で溶いて色塗りする。これでやっと本画に入る。この本画には以前デッサンしたかぼちゃと赤い大根を描く予定。
それにしても日本画の作成までにはいろんな作業がある。これ、独りでは到底できそうにない。長い年月がかかる理由がわかってくる。次回は葉っぱの繁った樹木を完成させる予定。その後、銀箔のパネルの本画作成に入る。
これだけ念入りな作業が続くと、一年に作品となる本画の数は数えるほどにしかならない。おのずと作品になったものに愛着がわく。
春らしいいいお天気。今日も元気で!
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