2025年5月12日月曜日

『老いた今だから』

 この1,2日間、司馬作品から離れて『老いた今だから』(丹羽宇一郎 講談社、二〇二四年第1刷)を読む。図書館で借りた本だが、予約者が多くてかなりの順番待ちだった。丹羽宇一郎という名は知っていたがどんな人なのかは知らなかった。伊藤忠の偉い人だったようだが、この本で知る限り至って普通の人に思えた。偉ぶらず謙虚な人かもしれない。

 読み終えて改めて目次欄の(いくつになってもワクワクするために)を見ると「日記は明日をよりよく生きるための記録」「いくつになっても勉強は面白い」「好奇心や知識欲に蓋をしてはいけない」「自宅での勉強を長続きさせるコツ」「『学び』の機会は無限大」がある。日記はブログという手段で長く書いているし、好奇心や知識欲もあるほうだ。特に旅に出かけるのはこれに尽きる。

 地位や権力を掌握したかもしれない人なのに、そのようなそぶりがこの本からは見られない。それが読む者をひきつけるのだろう。

 以下、気になる箇所をメモした。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★人は誰でも、自分なりの「生きる指針」、言葉を換えれば「生活するうえでの自然な心構え」をもっていると思います。指針に反した行動をしたのか、日記をつければわかります。反省すべき点は反省する。その機会を与えてくれるのが、日記の最大の効用だと言えます。人生はまだまだ長いんです。日記帳を、明日をよりよく生きるためのツールとし、前向きの気持ちで毎日を送ることが重要です。(96p)

★あそこで小走りしようと決めたのは、そのときの自分の”Best Judgement”だったと、前向きにとらえています。生死を問わず、私の上下左右すべての人生行動は、日常の行いの”Best Judgement”によるものであり、私以外の誰のせいでもない。心中や身体全体に刻まれた「信+念」であると心得るべし。過去・現在・将来、そしてこの世を超える未来永劫、自分以外のすべてへの責任を忘れることなかれ!皆さんも、「自分の人生がここまできたのは、日常の行いのなかで”Best Judgement”を続けてきたからだ。自分は毎日、ベストを尽くして生きている!」と、ボジティブに考えていこうではありませんか。Do your best!(234p-235p)

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