『結局、人生最後に残る趣味は何か』(林望 草思社、2024年第1刷)を読んだ。以下気になる箇所をメモしよう。著者の人生最後に残る趣味を読んだはずなのにそれは何かを忘れてしまった。自分自身のそれはさて何!?自分で自分をコントロールできるうちはこれまでと同じようなことをやるだろう。しかし、人生最後に残る趣味になるとそれは難しい!?最後、とまではいかなくてもなるべく今、やっている趣味を長く続けられたらそれでいい!
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
★芸術において、実践と鑑賞は表裏一体のところがあります。すなわち芸術は、少しでも自分でやった経験を持っているほうが、より深く楽しめるものです。絵を描いた経験がある人は、絵の見方にも熱意と深みが出ますし、音楽をやっている人は音楽の聴き方・味わい方が深くなります。……とにかく芸術を楽しみたいなら、まずは万難を排して、自分でやってみることです。(71p-72p)
★そもそも、草花は自然に生えているものが一番美しい。それは私の確信というべき考えです。例えば、秋のはじめに、野山や田んぼのあぜ道いっぱいにススキが清々と茂っていて、白い穂が夕日を受けて光を放ちながら風にゆれている。そういう景物の美、人の手で作られた「園芸の草花」ではなくて、自然の、雑草の、野の風景にはほんとうの美しさがあると、私は感じます。自然の力は偉大で、その芸術は人知をはるかにこえたところに幸(さきわ)うています。……特に私が苦手とするのは花壇とか公園に、人工的に植えられた花畑です。なにがしの公園にネモフィラの青紫の花が咲き敷いている……といったところで、それは人がこれ見よがしに植えたもので、山野に自生するものではありません。イギリスのムーアのような自然のなかに、山野を覆い尽くして咲くヘザー(Heather)の大景などは、それはもう息を呑むような美しさですが、人の手で植えられたものは、どうも書き割的疑似自然としか私には思えないので、何の感動も覚えないのです。(109p-110p)
0 件のコメント:
コメントを投稿