2012年5月20日日曜日

山陰へ

昨日は古典文学研究者で、万葉文化館館長の中西進氏の講演を聞きに1泊2日で山陰へ出かける。講演会の模様は後日ブログにアップする予定。

この講演は3つの団体による合同の講演会のためか会場はごった返している。当日は前回の講演で知り合った人と松江駅で会って一緒に会場に行くはずだった。それが、何かの手違いで会えずじまい。2度目となる昨日の講演会場も今一歩地理がわからずタクシーで行く。

会場に着くと、開始時間も場所もパンフに書いてあることと違う。不思議に思って受付の人に尋ねる。納得しないまま会場へいく。不信感は先に聞いていた終了時刻にもあらわれる。その時刻になっても終わりそうにない。

米子の友人と待ち合わせの時刻になる。あらかじめ一番後ろの席に座っていたので会場を早めに後にする。

友人と合流すると彼女の車で松江イングリッシュガーデンへ行く。ここは入園無料。何と言っても大きな道にかかる歩道橋はエスカレーターが上下あり、駐車場、ガーデンとも誰が何のためにこれを作ったのかが気になる。先ほどHPをみてもよくわからない。友人によると公共施設でないとか。それなのに、広大な敷地に建物も庭も花も何もかも素晴らしい!またホールもあり、いろいろな催事もあるらしい。
松江イングリッシュガーデンの珍しい花
 次に行くところは島根県立美術館。ここは宍道湖に夕日が落ちるのが絶景とか。その時間まで待ちきれず、友人の妹さんと合流して3人で安来市へ食事に行く。

前回米子に来たときも美味しいお店が沢山あった。今回も美味しいお店に行く。お店の名前はモントローネ。何と土曜日の夜がサービスデー。これには驚く。このお店、コースで一通り食事が出ると、その中で何かお代わりは・・・と尋ねにくる。これも驚き。

デザートのケーキも大きなお皿で持ってきて、それを好きなだけもらえるとか。友人姉妹は行く前からケーキは2ヶもらうとはしゃぐ。いつも連れて行ってもらうお店の素晴らしさに感激する。何と昨夜はサービスチケットとしてお客に返していた。

山陰へ行く2日前、米子でも雹が降ったと聞く。暑いのか寒いのかよくわからない。昨夜は喉が痛くなる。どうなることかと心配したけど、今はそうでもない。気候の変動が激しい。それなのに毎日動き回っている。喉が痛くなるのは少しはじっとするようにとの天の声かも・・・。

昨夜は友人宅に泊めてもらう。毎日よく動いているので草臥れている。早目に就寝。

今日は昨日の松江イングリッシュガーデンに引けを取らないような個人のバラ園を見学。これほど広い庭園で行き届いたバラ園ははじめてみる。場所は湯梨浜町原というところにある。

薔薇の種類はかなりありそう。花と共に、名前が書いてあるたて看板も写真に納める。

湯梨浜町原にある個人の庭園
ラブ
シャルル・ドウ・ドゴール
熱情
ヘルムット・シュミット
ジャストジョン
 バラ園を見終えると山陰海岸の名所に連れて行ってもらう。どこも日本海の汐の香りが漂い、吹く風も心地よい。だが、かなり疲れたので予定時刻より1時間繰り上げて広島行きのバスに乗って帰る。それでも我が家に着いたころは9時を過ぎている。今日のブログはここまで。もう寝ます!
〇〇さん、妹さん
松江、米子では大変お世話になりました。楽しいひとときでした。車の走行距離150キロとか。きっと疲れたのでは・・・。ありがとうございました!また会いましょう!

2012年5月18日金曜日

大学~演奏会へ

今日も初夏を思わせる気持がいいお天気。

午前中の講義を受けに大学へ出かける。まだスペイン語を習い始めて2ヶ月目。先生はしきりにテストの話をする。前期のテストとは別に、6月に中間テストをするという。

中国語を習い始めたとき、先生から1冊の教科書を完全にマスターすればその国の言葉はある程度モノになる、と聞いたことがある。それはあたっている気がする。その意味でも、今習っている教科書をすべて把握したい。

習う都度、先ず英語の構文で説明がある。英語の基礎はもう半世紀近く前に習っている。再度学習する感じ。今つまずくともう危ない、と先生。なにを言われても嘆かず、驚かずで学ぶしかない。

学ぶことを別にしても大学へ通うメリットがある。今、大学の周りの環境が素晴らしい。お花畑といった感じ。弁当とビールを持参すれば毎日がピクニック気分になる。だがそうも行かない。

講義後、バスを待つ間に図書館に行く。今日も新刊を4冊借りる。硬い本ばかりでなくやわらかい本もある。市の図書館よりも新刊がすぐ手に入る。これは本当に便利。だが、本を読む時間が以前ほどなくなった。これも仕方ない。何かを得れば何かを失う・・・。

今日は夕方、広島交響楽団の第319回定期演奏会に出かける。今回は「北欧シリーズ/スエーデンの音楽家たちを迎えて」がテーマ、演奏プログラムは下記のようである。

指揮/ミカ・アイヒェンホルツ
アルト/マリア・ホシュトローム
ピアノ/マッテイ・ヒルボネン
♪ラーション・ゴーテピアノ協奏曲(日本初演)
♪シベリウス:逢引から戻った少女、それからはもう聞かなかった、黒い薔薇、渓谷を走る船頭の花嫁
♪シベリウス:交響曲第3番ハ長調Op.52

何もかも忘れて聞きに行こう!

2012年5月17日木曜日

「無駄」なこと

昨夜遅く、スペインへ同行した合唱団の女性からメールが入る。大学近くに住むその人から暇が出来たら会おうとメールで連絡しあっていた。メールでは思うように連絡できず、遅い時間にもかかわらず、すぐにTELする。

来月始め、講義終了後会うことになった。わざわざ大学近くまで車で来てくれるという。先日、知人にその人と会う予定だと話したばかり。この偶然性にびっくりする。

合唱団のその人とは知人を通して知り合う。そのため、知人にそのことを報告する。

今日も初夏の陽気である。午前中はスペイン語の復習をする。その後、TV欄を見ると、Eテレで正午からスペイン語のTV講座がある。それを見る。ラジオほど語学講座の感じがなく、気軽に見られる。それが終わると「仕事学のすすめ」があった。出演は姜尚中。何気なく見ているといい話をする。思わず最後まで見る。昼の放送は再放送とか。夜にはまた続きがあるらしい。

何と37歳で正式な仕事に着いたという。これにはびっくり。その中で「すべてのわざには時がある」の言葉が気に入った。「無駄なことをやってきた延長線上に今がある」、「無駄だと思えることが人との出会いを生む」という。

何ごともあまり考えず人から見れば「無駄」なことばかりやっている。大学へ行くこともそう。それをしてどうこうしようと考えたことはない。姜尚中の今日の言葉で励まされる。金銭に換算できないことは「無駄」なことのような風潮がある。「無駄」なことから、いいアイデアも生まれ、元気も湧いてくる。それは決して金銭に換えられないもの。「無駄」なことをやっていい。

お昼過ぎ、幼馴染が遊びに来る。姜尚中のその話をすると彼女もうなずく。先ほど家に帰った彼女からメールが届く。「すごく充実した時間を満喫しました。・・・」。そう書いてある。本当は他愛ない話ばかり。それこそ「無駄」なこと。これで元気が出れば一番いい。

すっきりした気分でいると、中国からメールが入っている。昨日、中国でお世話になった人に小包を送った。今日のメールには「今の中国郵便はかなり混乱しています。もの送りは時々途中でなくしてしまいます。だから〇〇様から送ってくるものが私まで着けるかどうか、心配しています。」とある。

その返信メールには着かなくても再度送るので心配しないようにと書いて送った。高価な物品を送ってはいない。送る側も受け取る側も心配する方が精神的負担となってしまう。その方が怖い。再度送る、という「無駄」があってもいい!

2012年5月16日水曜日

郵便を出す

今日は初夏の天気で気持がいい。朝から洗濯をしてベランダに干すとすぐに乾く。これから一日ごとに暑くなるのだろう。家の中にいるのが勿体ない。

午前中、先日中国でお世話になった人に郵便物を出しに行く。外国宛てに郵便を出すのは何年ぶりだろうか。

手紙や写真などを入れているので小包になる。係りの人の言われるまま、中にいれているモノを書く用紙に記入する。品名、グラム数、金額の順に記入し、最後にサインをする。これまで外国へ出すとき、このようなことをした記憶がない。

65グラムで330円。支払いを済ませると今度はその用紙を係りは封筒に貼っている。何と面倒なことだろう。

よく外国への郵便物は中身を検閲すると聞く。何をされてもいいから、とにかく届けばいい。郵便局の人に思わず無事届きますように、と言ってしまった。

以前は外国へ出かける度、自分宛に絵葉書を出していた。ほとんどの絵葉書は届く。だが、時に届かないことがある。特にホテルの人などに依頼すると届かない。今回は1枚だけ福岡のお母さんに出した。ガイドに葉書を預けたのだが・・・。さてさて。

中国への郵便以外に、昨日会った若い人とそのとき一緒だった女性にも、先日の講演会の帰りに写した中華料理店の写真を送る。メールでも良かったのだが、アドレスを聞いていない。研究室へ送ることにしよう。

毎日外に出ている。今日は外にあまりでず、家の中でできることをしている。

1年あまり、暇をもてあます毎日だった。ところがスペイン語をやり始めると、結構そのために時間を要する。不器用な性格のため、何かに夢中になるとトコトンそのことに没頭する。これも仕方がない。きっと他の何かが抜けるようになるだろう。

ともあれ、今のところ気候が良くて過ごしやすい。少しは落ち着いて家でできることをしよう!

2012年5月15日火曜日

2つのフルートレッスン曲

火曜日は忙しい。早めにお昼を食べて大学へ出かける。さすがにその雰囲気にも慣れてきた。だが今日の先生は風邪気味で声を出すのが辛そうだった。

講義も終わると、市内へ向かう。大学の最寄駅からJRに乗ると、若い研究生と隣り合わせになる。彼は院生時代、同じゼミを受けていた。先日の講演会でも偶然一緒になる。

先日、中国へ旅行した。その話をすると、昨年2ヶ月くらい北京に行っていたらしく中国の話が弾む。最近の中国事情を広島駅に着くまで話す。3年間、大学にブランクがあるのでそこでの知り合いは少ない。ところが、時々先生とか、今日のように同じゼミ生と話すと自分自身若返る。なんといっても大学と言うところは世間とずれている。そのためか年齢差が全く気にならないところだ。それは年を重ねて学びに行くモノにとって、いいことなのかもしれない。

広島駅でわかれ、フルートのレッスンに向かう。その頃はお腹もすいてくる。レッスン近くのカフェに入ってティータイム。その後早めにレッスンへ。レッスン前、控えで練習する。吹くとき音が震える。この現象は何故か?先生はあれこれ考えてくださる。以前はなかったこと。自分自身でもよくわからない。一つずつ原因をさぐるため先生の言われるとおりにやってみる。

その結果、わかったことがある。それはどうも息の出し方がお腹から出すのでなく口から出しているからだとか。ソノリテではいい音が出るようになっているらしい。だがその後の練習で音が震えるときがある。曲をさらうときは音は震えないようだけど・・・。

明日からは一つずつの音をお腹から出す練習をする。これが今年の課題。課題はどんどん増えていく。

今日は「小さなくろん坊」をさらう。次回からは「ロマンツェヘ長調」(Romanze op.50)ルートヴィッヒ・ファン・ベートーベンの曲。先生が吹かれる曲を聞いて思わず「かっこいい!」と言ってしまった。新しい曲をさらうとき、吹けるようになるといいなあと思って練習する。練習して吹くことができて曲らしくなるとき、とても嬉しい。この楽しみがあるからこそフルートを長く続けているのかもしれない。

これまでいろんな曲を吹いてきた。もしもこの曲が吹けるようになったなら、それはそれは嬉しい!私にとっは大作である。

今日はまた、発表会の曲も決まった。「亡き王女のためのパヴァース」M・Ravelの作曲。以前、簡単な楽譜で吹いたことがある。今日もらった楽譜は以前のものとは違って難しい。同じ曲でもアレンジによって曲が変わってくる。

2曲を同時に進めていく、といっても発表会はまだ先の話。2つともいい曲なので吹けるようになるのが楽しみだ。頑張って練習しよう!

2012年5月14日月曜日

5月フルート定例会

今日は夕方からフルート定例会がある。小雨の中、街中へ出かける。集合前、デパートで先日お世話になったNaさんに写真と一緒に入れて送るものを品定めする。

Naさんは髪を長くしている。航空便で送るに相応しい軽くてかわいい髪飾りを探す。だが短髪のモノにとっては何がいいのかさっぱりわからない。暇そうにしている店員に尋ねるといいものを探してくれた。すぐにそれと決めるのはいいのだが、「中国製」ではいけない。そうでないことを確認してプレゼント用にラッピングしてもらう。近日中に、写真と一緒に中国へ送ろう。

買い物を済ませると、今日の集合場所へ向かう。2人はもう到着していた。

今回の例会も知人が見つけたお店に3人で向かう。あいにく雨が降っている。雨を避けて地下街を通ってお店に行く。

まだ開店してまもないようでお客は少ない。いつものように先ずはビールで乾杯。よく冷えている。中国の常温ビールとはさすがに違う。食べながら飲みながら思うことは日本はやっぱり食事は一番美味。どこの国の人も自国が一番、と思うのかもしれないが・・・。それでもやっぱり日本がいい。外に出かけるたびそう思う。

今日はフルートの話といいたいところだが、相変わらずとりとめもない話題で話は尽きない。こういうときが一番楽しい!フルートの人たちとは先生を始め、もう20年以上の付き合いになる。性別も年齢も何もかも違う。ただ共通項はフルートの仲間ということ。楽しい人たちだ。

今日もビールを中ジョッキで1杯半飲んでしまった。皆といるときは酔った気がしない。それなのに、わかれた後、バスに乗ると一気に酔いが回ってくる。何故だろう。

ブログ投稿の今も酔っている。アルコールを飲むのだから酔うのも当然かも・・・。

話している最中、知人から所属する合唱団の人から預かったという「キャンディ」をもらう。もらった愛を3人で分かちあう。

先ほどキャンディをくれた人にお礼のメールを送信する。

合唱団といえばスペインへ同行した人たち。その中の別の一人とも、大学へ行くようになったら会う約束をしている。今日も知人にそれを話す。落ち着いたらその人とも会う予定。

暇人といえども一日はあっという間に過ぎていく。こうして外に出て皆と会って楽しく過ごすのも一生。毎日を楽しく!

2012年5月13日日曜日

中国成都、黄龍と九寨溝世界遺産の旅

2012年5月1日から5日まで中国四川省の世界遺産・黄龍と九寨溝へ出かけた。

九寨溝と言う地名を初めて聞いたのは成都で再会した〇〇大学勤務のChenさんからである。もう20年以上前の話。彼の故郷の話を中国語講座の場で嬉しそうに話してくれた姿を今もはっきりと覚えている。念願かなってやっと今回行くことができた。

黄龍と九寨溝のある四川省は3回目、中国は10回目となる旅。10年ぶりの中国は大きな経済発展を遂げている。それは人々の服装、車の増加、立ち並ぶ高層ビルの群、新築ラッシュ、空気汚染などの変化をもたらす。

旅の目的は、黄龍と九寨溝の観光とともに、成都在住の〇〇大学勤務のNaさん、Chenさん夫妻と再会すること。おまけとして高山病体験もある。結果的にそのすべてをクリアした旅となる。同行の女朋友にはいろいろと心配とご迷惑をお掛けした。ここに改めて感謝します!

今回の旅の素晴らしさはお天気に恵まれたことと、10%の確率でしか定時に飛ばないという飛行機が予定通り飛んだこと。これには誰もが驚く。現地でも東京から来ていた日本最大手の旅行社の添乗員から羨ましがられた。そのグループは成都で九寨溝行きの飛行機が飛ばず、ボロい成都の宿に泊まったと私たちにぼやく。現地ガイドも今回はラッキーだという。

ツアーの同行者は8人。それに添乗員と現地ではガイドが着く。8人の内訳は夫婦連れ2組、親子1組そして私たち。すべて広島県内の人々。

旅立つ前は気分が高揚する。前夜知人と電話で話しているとますます気持が高まる。ましてや、翌日は朝一番のJRで出かける。目覚まし時計、電波時計、携帯電話の3つのアラームを午前4時25分にセット。短時間ながらも熟睡する。

5月1日(火曜日)

一斉に鳴り響くアラームの音で目を覚ます。
5時40分、早めに最寄のJR駅まで歩いて出る。いつもの起床時間とは比べられない早朝。それでも人々は散歩などしている。始発列車6時2分発で白市駅まで乗車。白市駅で女朋友の車に乗って空港へ。7時過ぎ広島空港着。

広島空港がこの地に出来て初めてここから海外に出かける。国内便は母と東京へ行ったことがある。これまで海外は関空、福岡、成田、名古屋からだった。そういう面では便利になった。

朋友は空港免税店で成都へ持参するお土産を購入。その後、出発ロビーでコーヒーを飲み、お茶のペットボトルを買う。ところがペットボトルは機内持ち込み禁止で没収される羽目に。

広島空港発→上海浦東空港着(日本との時差1時間遅れ)
9:20      9:50
上海の空港で出入国カードを記載していると係りがやってくる。書かずに入国手続きをせよと指示され、そのまま入国。上海の空港で国内便に乗り換える。乗り換えとはいっても飛行機は同じモノ。国内線に行くため延々、1時間近く歩いて入国手続きをして再度機内へ。

上海浦東空港→成都空港着
11:00      14:20
到着後、武候祠見学。観光するバスの車内で円を元に代える。レートは1元=13.5円。とりあえず1万円両替する。日本円が強いので元がなくてもOK。円の強さは10年たっても変わっていない。

武候祠は『三国志』で名高い蜀(今の成都)の英雄、諸葛孔明と劉備玄徳を祀っている。多分以前にも来たことがあるはずだが、全く記憶にない。
武候祠
武候祠内の道で中国らしい光景を目にする。見学を終えると横にある錦里で自由行動。スターバックスもある。中に入ってみたが日本よりも価格が高そう。レジ辺りの写真はNO。錦里を散策しながらお土産を見る。日本に持ちかえられるようなモノはない。
午後5時半バスは出発。車内でガイドは四川名物料理を紹介。「串串香」「火鍋」「棒棒鶏」など。5月5日に食べる中国の「ちまき」は屈原を記念するためとか。これは初めて知った。

夕食は四川料理のマーボー豆腐。ここで朋友とビール中瓶1本注文。30元=405円也。午後7時成都シェラトンホテル着。ホテル前でChenさんがお出迎え。変わっていないのですぐにわかる。Naさんはロビーにいた。ちょっと丸まるした感じで元気そう。懐かしかった!10年ぶりのご対面。

すぐに「火鍋」に連れて行ってもらう。すでに夕食済みだったが予約を入れてくれてChenさんの日本車に乗って食事に行く。お店は予約客が待っている。しばらくして席に座る。服務員は若い男性たち。日本の高級レストランといった感じのお店。以前の中国とは比べられないほどの発展振り。係りの人の所作もスマートで注文のやり方も電子機器が欠かせない。

Chenさんは菜単(メニュー)をみてどんどん注文する。料理は四川名物火鍋。夕食済みだったのであまり食べられず申し訳なかった。朋友は美味しそうに食べる。だが私はどうもにおいに弱い。食べている最中、辛いモノが喉に引っかかりひどくむせる。どうしようかと思うほどむせる。

以前と比べて食べ物に関して嗜好の変化が大きい。同じ生きるなら何でも食べる方が幸せ。そういう意味でも以前の感覚を速く取り戻したい!

飲むビールは常温ビール。国内の人々は冷たいものを口にしない。立派なレストランだが、冷たいビールがないということは国内の人たちが利用するところかもしれない。

ここでの支払いはChenさん。中国元を数百元支払う。日本円にすれば8、9000円するのでは・・・。四川省は上海、北京と比べて所得水準はそれほどでもなく月収3万円が平均とか。日本から換算するとかなりの散財となっているはず。ご馳走様でした!

食事後、Chenさんは成都の街中をドライブに繰り出す。6車線くらいある車道は車の列。前の日もあまり寝ていない。まして翌日は高地にいく。ホテルに戻ってカフェに行く予定をやめて、その日は夫妻と分かれる。
5月2日(水曜日)

曇り空。広い中国は北京時間に全国を合わせているため成都の夜明けは遅い。
6時起床。よく寝た!7時、バスは成都空港へ向けホテルを出発。

成都空港→九寨溝空港着
8:35    10:15
空港につくと九寨溝空港行きに乗る。いきなり標高3500メートルの高度に着く。気温8℃。2003年に九寨溝空港は開港された。機内で水、ラムネ菓子のようなものが配布される。なんといってもこの旅では「水」は貴重品。「水」は山では酸素補給となる。大事に持って歩く。

到着後、バスで黄龍へ向け出発。バスは岷山山脈経由で松藩の町をとおり、山脈の雪解け水は岷江に流れる。車窓からは少数民族であるチベット族の村が見え、家々には鮮やかな色彩のタルチョ(チベット族の宗教的な旗)がたなびく。車道の両脇には雪がつもり、山の寒さを物語る。山頂は雪を頂く。

11時20分黄龍着。黄龍観光を前にして車内で水と酸素缶が一人1本ずつ配布される。

殺虫剤の缶の2倍くらいの長さの酸素缶。
上部のキャップを外して本体にセットして口にくわえ、酸素を吸う
途中博物館見学。そこで天珠を見る。天珠のストラップ2本購入。何もかも高い。買えるものはストラップのみ。昼食は郷土料理を食べる。
黄龍案内図
黄龍到着後、バスはゴンドラ行き乗り場(標高3100メートル)までシャトルバスで行く。そこで6人くらいずつゴンドラに乗って1キロ上にあるゴンドラ降り場到着。ここから標高3500メートル地点までハイキング。約3キロ歩き観光ポイントの五彩池へ向かう途中、体がおかしくなる。朋友にリタイアする旨告げ、来た道とは別の道を徒歩で下山。全歩行距離7キロ。

山の道は木道。山の道全部を同じ幅で、同じやり方で何キロも作っている。さすが中国、と思う。その何十キロの道をあちこち地元の人が掃除している。これも仕事だとか。それにしても、まるで山そのものが宿であり、その宿に廊下が張り巡らされているような感じの木の道。山なので霧がかかる。道は湿っており滑らないように歩く。もちろん階段もある。とくに階段を下りるときは気をつける。

心配していたことは山の中で動けなくなったら、ということ。酸素缶の酸素を吸いながらどうにか観光して下山する。ところが下山して集合場所に行く数分のところで、もう歩くのがきつい。両手がジンジンして血が通ってない感じ。集合場所の立派な建物も暖房はなくて寒い。

朋友は何か注文すれば休憩させてくれるとあってお茶を頼む。結構な金額だったよう。金額もそうだが付き添ってもらってありがたかった。また、五彩池を見ずにリタイアしてしまって、それも申し訳ない。ただ、後で聞くと霧がかかって五彩池は見えなかったとか。
リタイアして段々と下に降りるのでどうにか元気に歩ける。その途中で風景を写真に納める。秋になれば雪解け水も増えて水の青さも増すらしい。今の季節、それでも水は青かった!
黄龍観光をどうにか終え、バスに乗ってホテルへ移動する。ホテルに入って部屋に行くエレベータ前で気分が悪くなる。どうにか部屋に入り、すぐにベッドで横になる。1、2時間すると体調が回復する。それでも食事をする元気はない。しばらくすると朋友がおかゆを持ってきてくれた。塩がよくきいたおかゆは美味しかった。Xiao Chi小姐、ありがとう!

ダウンしたため夕食のチベット料理は食べられず。後で聞くと皆、大変だったよう。これを限りにもう高地の旅は止そうと決心!

ホテルは川主岷江源国際飯店。ホテルに入ると毛沢東の銅像がある。これにはびっくり。今でも人々に崇拝されている!?ホテル内は暖房がなく、一人ずつ電気シーツが用意されている。だがどうやっても電源が入らず、係りを呼ぶ。それは電気ポットも。だがホテルそのものは山奥なのに立派だった。この日はもちろんお風呂に入らず、ただ翌日の用意だけして就寝。布団3枚かけてぐっすり寝る。

5月3日(木曜日)

ホテルにて7時朝食。その後、岷山山脈を越えて、九寨溝へ向かう。8時の出発前、くしゃみをしていたので風邪をひいたと思われたらしく添乗員から葛根湯をもらう。においや空気に過敏になり鼻水が出る。葛根湯は飲まなかった。ホテル外には雪が降って寒い。持参した服を4枚を重ね着するが、何といっても冬の恰好ではない。ただ、毛糸の下着を持っていったのは幸いした。首には春用のストールを巻いて。まさかこれほどの寒さとは知らずに・・・。大事にならなくてよかった。現地の人はダウンを着ている。それなのに薄いフード付きのナイロンのジャケットのみ。

前日、ダウンした割には元気を取り戻す。それでも標高3000メートルの高地。昨日のことを忘れたかのようにケロッとして朝から食事もおいしい。高地ではあまり食事をしてはいけない。おかゆや卵、ヤクのミルクを飲む。美味しかった。ヤクのミルクは牛乳よりも薄味。

ホテルから1時間半バスで移動して九寨溝へ。車道脇は雪が積もっている。途中天候がよければ標高5588メートルに達する「雪宝頂」を車窓から見ることが出来る。だが見られなかった。途中、ガイドから車内でチベット仏教の話を聞く。チベット仏教は今では主に黄教とか。僧侶は黄色い服を着る。途中、海抜2700メートルの甘海子市を経てチャン族(羊人族)の町に入る。そこの町は家々に石を置いている。以前、戦いがあったとき石を利用して勝ったとか。そのため神として石を奉る、石造りの家が多い。

またチャン族の人々はタルチョの代わりとして紙を持って歩く。通る道には紙を置いてゆく。祈りのためらしい。九寨溝に着くまで28のカーブがある。道には「第九道拐(カーブ)」というふうに一から二八まで立て看板がある。

午前10時、世界遺産九寨溝入り口到着。10時半、大型バスからシャトルバスに乗り換える。国内の人たちは乗り合いバスに乗って観光する。手元にある入場券の半券(諾日朗旅游服務中心通知単)を見ると98元で日本円にすると1300円くらい。
九寨溝は黄龍と違って、シャトルバスがその都度、観光ポイントまで連れて行ってくれる。その点、黄龍よりも楽。高度も標高2000メートルくらいで歩くのも楽。だが上方は標高3000メートルを超える。油断は出来ない!

観光途中の11時50分から12時半まで昼食。チベット料理のバイキング。

「九寨溝は清冽な水と原生林が織り成す童話のような世界」ともらった日程表に書いてある。その九寨溝は則渣窪景区(そくさわけいく)・樹正溝景色区(じゅせいこうけいく)・日則溝景区(にちそくけいく)に分かれている。とても一日では見学できない。ガイドは、人出の多くならないところから観光させてくれる。お蔭でのんびりと観光できた。

九寨溝の「寨」とはチベット族の「村」の意味で九つあるということからついている。この九寨溝は今から40年前、山へ木を伐採していた人が発見したとか。その後、1980年代、国の重要拠点となり、1992年世界文化遺産になる。
観光ポイントは
①長海
②五彩池
③樹正群海
④樹正瀑布
⑤五花海
⑥熊猫海
⑦珍珠灘瀑布
⑧諾日朗瀑布
⑨火花海
からなり、標高の一番高いところは3105メートルの①の長海。①②⑦は翌日観光。



⑦真珠灘瀑布


犀牛とは犀(サイ)



池にある樹木は石灰化する
魚が泳いでいる
水の色も変化する
五花海




⑥熊猫海(熊猫はパンダの意味)

桜が咲いている

⑧諾日朗瀑布
今回の旅で最高に美味の「野菌(キノコ)火鍋」
午後3時に観光バスは出発し、3時半、ホテル着。ホテルは九寨溝シェラトンホテル。ホテルに帰る途中、バスは検問に引っかかる。運転手の資格などの検査があった。

午後6時、夕食。キノコ鍋料理(野菌火鍋)。

午後7時半から9時までチベット(西蔵)民族やチャン(羊人)族の歌舞踊を九寨溝喜来登国際大酒店(九寨溝シェラトンホテル。喜来登は中国語でシェラトンの当て字)に隣接するホールで観劇する。収容人員500名くらい。3900円也。入場の際、白い「カタ」(歓迎を意味する)をかけてもらう。
5月4日(金曜日)

午前6時、起床。6時半朝食。朝食を食べる際、日本人旅行客を多く見かける。それまで日本人と殆ど会っていない。
朝食後、8時にバスは出発し、再度、世界遺産九寨溝を観光する。前日見た鏡海も特別に再度見学。くっきりと風景が鏡のように海に映っている。
観光客にチベット族の服を着せようとする人々
試着は1回20元(270円)
3箇所の観光ポイントをグループで移動するらしい


①長海
山頂は雪を頂いている
長海
九寨溝観光で一番の高所(3105メートル)
九寨溝観光も2日目のこの日、鏡海、 珍珠灘瀑布、長海、五彩池を午前11時まで見学する。
11時20分、郷土料理の昼食。昼食前、長海のトイレに行く。標高が高いところにあるトイレ。それなのに日本の高級和室トイレを思わせる。便器は洋式。トイレ内の調度品は木目調。3箇所くらいセンサーが取り付けてあり、すべて自動。これにはびっくり。カメラを持っていかずに残念!

昼食の際のトイレは半分くらい「ニーハオトイレ」。このギャップは大きい。世界遺産の設備投資がいかにすごいかこれを見てもわかる。また如何に観光に力を入れてるかも知る。12時20分バスは出発。九寨溝空港へ向かう。途中の車道には雪が積もっている。雪のため3月までは観光できないらしい。しばらく行くと岷江の源流の石碑も建っている。この辺りから急激な雨が降る。それも少し過ぎると止む。バスで移動中、ガイドは飛行機が飛んでいるという。これで成都へ帰れると皆安堵する。

②五彩池
木道を掃除する人(ブルーの服の人。必ず携帯電話を持っている)
あらゆる木道で掃除をする人がいる。ゴミは落ちていない。
この木の道を降りたり登ったりして3日間よく歩いた。
初日23、000歩、2日目13、000歩、3日目10、000歩くらい
と万歩計をつけていた人から聞く。
木道の幅も作り方もすべて黄龍も九寨溝も同じ



九寨溝空港→成都空港着
15:15  16:05

午後6時ホテル着。ホテルは初日と同じ成都シェラトンホテル。到着後、夕食に出かける。出かける前、ガイドにお願いしてNaさんと電話連絡。朋友がガイドにNaさんのTELが書いてある名刺を見せると、ガイドはびっくりする。名刺には〇〇大学、博士などを見て「すごい人だ!」という。確かにNaさんは素晴らしい人。ガイドの反応が面白い!朋友はガイドから「大学の先生ですか」と聞かれる。黒尽くめの恰好の朋友は大学教授の雰囲気が漂う。朋友の大学勤務は当たっている。

夕食は薬膳料理。これは美味。飲み放題の38度のアルコールが出されるが飲めない。一組の夫婦は飲んでいた。夕食後、8時前にホテルへ到着。そこでNaさんとホテル内のラウンジで合流する。Naさんは沢山のお土産を持って私たちを待ってくれていた。その日は香港の有名な歌手であるという張学友のコンサートがホテル横のサーッカー場である。Naさんとそのコンサートの終わる前の10時に別れる。

5月5日(土曜日)

小雨。ホテルにて朝食後、午前8時、ホテルを出発してパンダ繁育研究基地を見学。パンダとレッサーパンダを見る。パンダは中国へ行くたびに見ているので珍しくはない。それでもいつ見てもパンダはかわいい。特に今回は自然で飼育されているので余計かわいい。デジカメの電池がなくなり、携帯カメラで写す。 



10時、研究基地を出発して10時半から早い昼食を食べる。点心料理。点心だけかと思ったら、出るわ、出るわ沢山の料理が・・・。でもまだお昼時でないので食べられない。昼食後、成都空港へ。

成都空港→上海浦東空港→広島空港
13:15    16:00/17:30 20:10

空港の検査では一人ずつ丸い台に上がって身体検査を受ける。その検査は厳しい。それが成都の空港では何故か受けなかった。もちろん殆どの人は受けるのだが・・。
出国間際なのにお土産があまりない。上海の国際線ロビーで朋友から免税店があると教えてもらう。すぐにお土産を少し買う。

我が家に着いたのは午後10時半。5日間、本当に目一杯のスケジュールをこなす。途中、朋友には大変な迷惑をかけてしまった。申し訳ない!またなんといっても成都でNaさん夫妻と再会したことができて幸せだった。メールで互いの写真を交換したけど、紙の写真も送ろう!

そして高地の旅はそろそろ卒業しよう。ただ、食べ物の嗜好の変化が大きい。これも徐々に旅に出て元の状態に修正しよう。旅の楽しみのためにも・・・。

Xiao Chi小姐 、旅行中はご迷惑をお掛けしました。ありがとうございました!また外国へ一緒に行きましょう!

それにしてもツアーの人数も8人と少なく、豪華なホテルに滞在した贅沢な楽しい旅だった。そして夢見た四川の旅は終わった!元気を出してこれからもいろんなところへ出かけよう!

ツアーの皆様、添乗員さん、ガイドさん、そして同行の女朋友に改めて感謝します!ありがとうございました!