2025年7月3日木曜日

聖林寺の十一面観音菩薩立像

 連日、最高気温は33,4度の日が続く。明後日からはさらに気温が上がって36度の日々が続くようだ。このまま高い気温はいつまで続く!?9月まで続くのだろうか。先々を心配しても仕方がない。ついつい天気予報を見て暑さを嘆く。今日午後はプールへ行くつもりだがさてさて。

 昨日、旅の案内が届く。広島空港からのチャーター便で隠岐の島、徳之島、青森、そして北海道道東の旅がある。徳之島の旅は3月にもあったがその際、1人参加は定員に達して参加できなかった。それから4か月経ったがこう暑くては徳之島に行く気がしない。というか暑さの中、無理して旅することもない。

 昨日図書館で和辻哲郎の『古寺巡礼』と古寺巡礼研究会著の『京都 奈良古寺巡り案内』を借りた。1979年発行の『古寺巡礼』(岩波書店)を見ていると先に出かけた聖林寺の十一面観音菩薩立像は左手が異なる。和辻の本の像の左手は何も持っていない。が、現在の聖林寺のYOU TUBEでは何か持っている。自分自身もこの目で見てきた。

 和辻の『古寺巡礼』を読むとこの立像について以下のように書いている。

★しかしこの偉大な作品も五十年ほど前には路傍にころがしてあったという。これは人から伝え聞いた話で、どれほど確実であるかはわからないが、もとこの像は三輪山の神宮寺の本尊であって、明治維新の神仏分離の際に、古神道の権威におされて、路傍に放棄せられるという悲運にあった。この放逐せられた偶像を自分の手に引き取ろうとする篤志家は、その界隈にはなかった。そこで幾日も幾日も、この気高い観音は、埃にまみれて雑草のなかに横たわっていた。ある日、偶然に、聖林寺という小さい真宗寺の住職がそこを通りかかって、これはもったいない、誰も拾い手がないのなら拙僧がお守りをいたそう、と言って自分の寺へ運んで行った、というのである。(64p-65p)

 この話をYOU TUBEで知った時、この本を読みたくなった。図書館で借りた本は60年近くも前の本だ。同じことが青空文庫にも書いてある。しかし、本には写真の掲載があるが、青空文庫にはない。いずれにしても手もとに置いておきたい本なので早速、セブンネットで注文した。来週には近くのコンビニに届くはず。

 この聖林寺へは談山神社へ出かけた際、宿で知り合った人からぜひ見に行くようにと言われた。また桜井から談山神社までの車内で知り合った人からも聞いていた。お陰で思いがけず聖林寺に出かけて十一面観音菩薩立像を見ることが出来た。いずれにしても和辻は『古寺巡礼』でこの像を褒めたたえて書いている。改めて新しい本が届いたならな手もとにおいてゆっくり読もう!そして像の左手はもともと何かを持っていたのを後日、復元したのだろう。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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